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本作は、給食マニアの中学校教師と生徒の姿を描いた「おいしい給食」シリーズの劇場版第3弾。北海道・函館を舞台に、どちらが給食をおいしく食べるかという“うまそげ対決”を繰り広げる。己の給食道を追及する教師・甘利田幸男役で市原が出演。今回のイベントには監督の
市原らが訪れたのは、「日本一おいしい」給食を政策目標に掲げた東京都足立区にある千寿青葉中学校。3年1組の教室に入ると、生徒たちから大きな歓声が上がる。市原は冒頭に「今日は皆さんと楽しい時間を過ごせたらと思います」と挨拶。そして綾部、岩淵とともに生徒たちの席を巡回しながら交流を行った。給食を食べるのは約26年ぶりだと明かす市原は「おいしいです。でもみんな食べるの速い!(笑)」と話しながら給食を堪能。同じテーブルの生徒たちに「(周りにカメラがたくさんあって)緊張しちゃうよね」と気を配りつつ、「何の部活入ってるの?」「友達は一生ものだから大切にね」などと声を掛ける。給食タイムの後半では担任の先生の号令によって、余ったおかずをじゃんけんで取り合う“おかわりじゃんけん”が開催。見事じゃんけんに勝利した市原は「よっしゃー!」と喜び、軽やかな足取りでおかわりを取りに行っていた。
その後、場所を体育館に移した市原は、教室で給食時間を過ごした感想を聞かれると「とても楽しかった! もう少し話していたかったですね」と少し寂しそうな様子を見せる。そして「食事は気分が落ち込んでいるときや、調子が悪いときの自分をポジティブにしてくれるもの。また、『この人と仲良くなりたい』というときには給食が架け橋になってくれることもあります。今日はそんな素敵な時間を過ごせてよかったです」と感謝を伝える。綾部も「隣りのバスケ部のキャプテンが大盛りにご飯をよそって食べてました。とても感動しましたね」と続き、岩淵は「毎日こんなおいしいものを食べられて、皆さんは幸せだなと。元気をもらえました」と声を弾ませた。
続けて生徒からの質問コーナーを実施。「好きな給食メニューは?」と質問されると、市原は「きなこパンですね。指に付いたきなこを舐めるのも大好き」とほほえむ。そして「給食にはどの世代にも共通したメニューがありますよね。だから給食を通してお父さんやお母さん、おじいちゃんとも会話ができるんです。ドラマを観て『家族の会話が増えました』と言ってくださることも多い」としみじみ回想する。加えて中学時代の特技を聞かれた市原は「2歳から器械体操と水泳をやっていたので、逆立ちで校庭1周したこともありますよ!」と胸を張る。「体育が苦手なんです……」と生徒が応えると、市原は「どんなこともできなくたって当たり前。『きっと私にはできない』とあきらめてしまうのはもったいないです。自分次第でいい未来は作れますよ!」とエールを送った。
そして本作のお薦めシーンを問われると、市原は「『甘利田先生はシンプルですが、世の中はシンプルではない』というセリフがあります。学校ではシンプルなことを教わりますが、社会だと通用しないこともある。例えば皆さんが会社に就職したら、上司が違うだけでやり方や正解、プロセスが変わったりするんです」と言及。続けて「だから一番大切なのは、物事の根源を大切にすること。僕も若いときは、がんばらなければいけないポイントがわからなかったのですが、役者はなんのために、誰のために存在するのかという根源を見つめると、努力するポイントが見えてきたんです」と述懐する。生徒から「僕も“シンプルイズベスト”を胸に掲げています。市原さんの考えを見習っていきたい」と伝えられると「おっしゃる通りです。大人は子供には勝てないですから。社会は子供のために存在しなければいけない」と言葉に力を込めた。
中盤には足立区長の近藤やよいも登壇。近藤が「『給食があるから学校に行きたい』と生徒に思ってもらえるようにしたい」と展望を語り、「『絶対音感』ならぬ『絶対味覚』を養ってもらいたいんです」と述べると、市原は「本当に(給食が)おいしかったんです! 地元は好きですが、それでも『足立区で育ちたかった……』という気持ちになりましたね」と笑顔で応じた。
最後に市原は、生徒に向けて「皆さんは何にでもなれる可能性を持っています。夢のための1歩をあきらめないで、好きなことを続けた人間が夢を勝ち取れる。常に可能性の分岐点に立たされていることを忘れないでいただけるとうれしい。隣にいる人の存在も大切にしてくださいね」と呼びかけ、大きな拍手を浴びた。
「おいしい給食 Road to イカメシ」は5月24日に全国で公開。大原優乃、田澤泰粋、栄信、石黒賢、いとうまい子、六平直政、高畑淳子、小堺一機も出演した。
長谷川氏 @naga_tani4
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