香港映画「潜入捜査官の隠遁生活」(原題「臥底的退隱生活」)が本日3月6日に第19回大阪アジアン映画祭で日本初上映。大阪・ABCホールで行われたトークイベントに監督の
「黄昏をぶっ殺せ」のリッキー・コーが手がけた本作は、家族の秘密と再生を描くアクションドラマ。かつて潜入捜査官だったインは娘のボウと郊外の村でひっそり目立たないように暮らしていた。ところが正義感の強いボウは困った人を助けて“空手少女”と話題に。そんな中、ボウが危険な薬物事件に巻き込まれてしまう。ケイ・ツェ(謝安琪)がイン、ラリーン・タン(鄧月平)がボウを演じた。
上映後に登壇したリッキー・コーは「こんなにたくさんの人に観ていただき、ありがとうございます。毎年、香港映画がこの映画祭で上映されていますが、引き続き香港映画を応援していただきたいです」と呼びかける。“潜入捜査官もの”は香港映画のお家芸だが、女性の潜入捜査官は珍しいという意見が出ると「当初は女性の潜入捜査官を題材にするつもりではなく、母と娘の関係がテーマだったんです。でも普通に母と娘の関係を描くだけでは面白くない。母親が潜入捜査官で、やらかしてしまう娘を助ける話にしました」と明かした。
ケイ・ツェのファンだという観客から「子育てがひと段落したと思うんですが、最近映画によく出るようになってうれしい」と喜びの声が上がると、リッキー・コーは「久しぶりの撮影で最初はうまくいかないこともありましたが、だんだん作品に入って自身を投影していきました」と振り返る。続けて「最初に彼女のところにこの話を持っていったときは、20歳過ぎの娘がいる設定に『えー!』と言っていたんです。でも『まあいいや。私も子供を産んでるし』と受けてくれました。香港では、20歳過ぎの子供がいる役を受けてくれる女優さんはなかなかいないんですよ」と述懐。その理由を問われると「香港の40代、50代の女優さんはまだまだ20代の役ができると思っているんです。だから子供がいる役は受けたくないという人が多い。……秘密をバラしてしまってすみません(笑)」と述べ、会場を笑わせた。
本映画祭のオープニン作品として上映された「盗月者」のキャストでもあるバイ・ジー(白只)が参加している本作。司会が「昨日は“ラム・シュー(林雪)2代目”のような印象を受けたんですが、今回の作品を観たらまた違う印象で。いろいろな演技ができる演技者だと思いました」と伝えると、リッキー・コーは「彼はいろんな役ができる幅の広い役者です。黒社会に生きる人間をステレオタイプに描くのではなく面白みのある人にしたいと思って、お願いしました。芝居が面白くて、カットをかけるのを忘れるほどでした」とたたえた。
最後にリッキー・コーは「また次の作品も、映画祭に持ってこられるとうれしいです」と笑顔を見せ、イベントの幕を引いた。なお「潜入捜査官の隠遁生活」は3月10日にも本映画祭で上映される。
第19回大阪アジアン映画祭は大阪・ABCホール、シネ・リーブル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館にて3月10日まで開催。
香港映画「潜入捜査官の隠遁生活」予告編
第19回大阪アジアン映画祭
2024年3月1日(金)~10日(日)大阪府 ABCホール、シネ・リーブル梅田、T・ジョイ梅田、大阪中之島美術館
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