映画「
江戸時代末期を舞台とする本作では、寺子屋で読み書きを教えているおきく、紙屑拾いの中次、下肥買いの矢亮が心を通わせていくさまが描かれる。第78回毎日映画コンクールでは日本映画大賞に輝き、第97回キネマ旬報ベスト・テンの日本映画1位に選出された。2月25日にポン・ジュノ、26日にユ・ジテがイベントに登壇し、阪本と対談を行う予定だ。
さまざまな“良い日”に生きる人々の物語を映画で伝えるプロジェクト「YOIHI PROJECT」の劇場映画第1弾として製作された本作。企画・プロデューサーの原田満生は「低予算、撮影2週間、モノクロ、スタンダード、時代劇、オリジナル脚本という今の日本映画界ではマイナスとされる要素満載の作品『せかいのおきく』が、ここまで評価されるとは正直驚いている」と明かし、「ただ、この作品が、何かをこじ開けてくれて、新しい光が見えてきたと思っている。プロジェクトのチャレンジが間違いではなかったことも証明された。今後も、このように自由に映画を創り、様々な発信を行えるような空気を作っていきたい」と意気込んだ。
原田は“映画を通じてZ世代に環境問題を伝える”ことを目的とした映画制作の新しい形を試みている。現在、慶応義塾大学経済学部の学生と映画人が一緒に映画の企画を考え、商業映画として制作し劇場公開を目指す企画を模索中。プロモーションのシステムも学生が検討する。東京大学の学生とも同様の企画を計画中だ。
次世代に繋がるような映画作りを試みる原田は「映画は、もっと、自由にプロフェッショナルに創る事が大切。作品は、劇場のスクリーンで公開し、SNSや動画配信サービスなどオンラインでも発信していく。ただの動画ではなく、プロフェッショナルな映画をしっかりと創っていくことが大切」と語り、「次世代の若者の発想は素晴らしい。多大な可能性を秘めている。その次世代と持続的に映画を創っていくことが、イノベーションを生み、新しい文化を生むことに繋がると思っています」と思いを寄せた。
なお「YOIHI PROJECT」の劇場公開作第2弾として発表されていた、飯嶋和一の原作を実写映画化する「
SARU @saruKmovie
日本は2/23公開だから、韓国が先だなんだな。
:阪本順治「せかいのおきく」韓国で公開、ポン・ジュノやユ・ジテとイベントで対談(コメントあり) - 映画ナタリー https://t.co/pu4fiokmy3