京アニ事件に迫るドキュメンタリーをカンテレで放送、被告の人物像が浮き彫りに
2024年2月9日 10:00
5 映画ナタリー編集部
京都アニメーション放火殺人事件の深層に迫るドキュメンタリー番組「ザ・ドキュメント 生かされた理由~京アニ事件の深層」が、2月9日25時25分よりカンテレで放送される。
2019年7月に発生した京都アニメーション放火殺人事件で、自身も全身の9割以上にやけどを負い、殺人罪等に問われた青葉真司被告。2023年9月から始まった公判では自らの半生や犯行経緯を語り、2024年1月25日、一審・京都地裁の裁判員裁判で死刑判決を受けている。
番組では青葉被告の生い立ちと人物像を知るため、関係者へ独自取材を実施。瀕死の被告を生かした元主治医・上田敬博氏、京都アニメーションを代表するアニメーターであり事件で死去した池田晶子の夫らにも取材を行った。事件を起こす前の青葉被告と関わった人々、被告を救命した医師、被告と裁判で向き合う遺族たち、それぞれの思いを通し事件を掘り下げていく。
ナレーションを担った俳優・小須田康人は収録を振り返り「この番組を見るまで、青葉被告の事件を起こす前の生き方を全く知らなかったので、収入や周囲とのつながりがあった高校時代は安定していて、むしろ優秀な生徒だったと知って驚きました。同時に、番組を通して、36人も殺してしまった青葉被告は、私たちとまったく切り離された宇宙人ではなく、自分たちと関わり合っている人間の1人だったと訴えかけられたように感じました」とコメント。また「この事件のような無差別殺傷事件が起こると、まず自分や身近な人が巻き込まれてしまったら、と想像します。けれど彼が特殊な人だったわけではなかったと知ったことで、誰もが社会から完全に切り離されたり、あるいは切り離されたと思い込んだら事件の加害者側に回ってしまう可能性さえある、とも感じショックを受けました」「格差や分断があっていいんだと思わず、人を突き放さない、人とのつながりを切らない、1人1人の努力が必要で、そういう心構えがあれば、こういう悲惨な事件も少しでも減らしていけるんじゃないかと気づかされました」と述べている。
ザ・ドキュメント 生かされた理由~京アニ事件の深層~
カンテレ 2024年2月9日(金)25:25~26:25
※関西ローカル
ドキュメンタリー「ザ・ドキュメント 生かされた理由~京アニ事件の深層」予告映像
ぼのぼの @masato009
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