門脇麦が出演した日台合作映画が公開、バブル期の台湾で父子が世の不条理に直面する

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門脇麦が参加した台湾・日本合作映画「老狐狸」が、「オールド・フォックス 11歳の選択」の邦題で6月14日に東京・新宿武蔵野館ほか全国で公開されることが決定。このたび本ポスタービジュアルと本予告映像が到着した。

「オールド・フォックス 11歳の選択」本ポスタービジュアル

「オールド・フォックス 11歳の選択」本ポスタービジュアル

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「オールド・フォックス 11歳の選択」場面写真

「オールド・フォックス 11歳の選択」場面写真[拡大]

「悲情城市」「黒衣の刺客」のホウ・シャオシェンがプロデュースを担い、「Father to Son(英題)」で第20回台北映画祭の最優秀監督賞を受賞したシャオ・ヤーチュエンが監督を務めた本作では、バブル期の台湾を舞台に、自分たちの店と家を手に入れることを夢見る父子の物語がつづられる。不動産価格の高騰によりその夢が遠のいていく中、11歳の息子・リャオジエが出会ったのは“腹黒いキツネ(オールド・フォックス)”と呼ばれる地主のシャ。「生き抜くためには他人なんか関係ない」と言い放つシャと、優しくて誠実な父の間に立つリャオジエは、図らずも人生の選択を迫られる。

「親愛なる君へ」のバイ・ルンインがリャオジエ役、「1秒先の彼女」のリウ・グァンティンが父親役でダブル主演を務めたほか、アキオ・チェンがシャ、ユージェニー・リウがシャの秘書を演じる。門脇は、経済的には恵まれているが空虚な日々を生きる人妻・ヤンジュンメイ役で初の台湾映画出演を果たした。なお本作は、第60回台北金馬映画祭で監督賞を含む4冠を達成している。

このたびYouTubeで公開された映像には、主人公の父子が仲良く暮らす様子や、シャがリャオジエに「不平等を利用し、強者になれ」と生きる術を教える姿が映し出される。シャの横顔のシルエットの中に父子の姿を収めたビジュアルには、「ただ、夢を叶えたかった」というコピーが添えられた。門脇は日本での公開を喜びつつ「その場にただ居さえすれば全てが成立する現場の空気、監督の言葉以上に何かが伝わる眼差し、今思い出しただけでも胸が震えるような、そんな経験をしました」と述懐。シャオ・ヤーチュエンのコメントは以下に掲載した。

台湾・日本合作映画「オールド・フォックス 11歳の選択」本予告

門脇麦 コメント

門脇麦

門脇麦[拡大]

台湾映画でしか感じられない色彩や湿度、空気感がどうしたって強烈に昔から好きで、これまで沢山の台湾の作品に触れてきました。台湾映画に出演できるなんて信じられない!と夢心地で現場に向かい、スクリーンに映る自分を観ても、やっぱり信じられない!と夢心地で、幸福すぎる時間を過ごさせていただきました。
その場にただ居さえすれば全てが成立する現場の空気、監督の言葉以上に何かが伝わる眼差し、今思い出しただけでも胸が震えるような、そんな経験をしました。
日本での公開、とても嬉しいです。1人でも多くの方にこの作品が届きますように。

シャオ・ヤーチュエン コメント

シャオ・ヤーチュエン(金馬執委會提供)

シャオ・ヤーチュエン(金馬執委會提供)[拡大]

他人を思いやることですべての社会問題が解決できると思うほど、私も単純ではありません。しかし思いやりがなければ、社会的な格差と矛盾は拡がっていくことでしょう。では現代社会に向き合い、私は父親として、思いやりが人間としての基本であることを、子供にどう説明したものでしょうか? 「オールド・フォックス」このストーリーは、私が子供から十年以上も受け続けた問いが発端となっています。かつて私は両親から価値観を与えられました。しかし世界は変わっていきます。私自身にも新たな学びが必要です。それによって私は自分の子供たちに、変わっても良いもの、変えてはいけないものが何なのかを、伝えられるのではないでしょうか。

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佐藤現 @GENSATO

素晴らしい作品です。ぜひ! https://t.co/UaBNeRqWwR

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