「太陽の塔」「生きてるだけで、愛。」の監督・
中里は、2008年にベルギー・アントワープ王立芸術アカデミーを卒業後、2009年自身の名を冠したYUIMA NAKAZATOを設立した。翌年7月、日本人では森英恵以来2人目となるパリ・オートクチュールコレクションの公式ゲストデザイナーに選ばれ、継続的にパリで作品を発表している。近年は、オランダ出身の振付家ナニーヌ・リニングによるボストン・バレエ団の新作バレエ「ラ・メール」の衣装デザインを担った。
「燃えるドレスを紡いで」の中で、中里は「生み出された衣服はどこに行くのか」という問いの答えを探しに、衣服の最終到達点といわれるケニアへ向かう。そして“ファッションの現実”を目にした彼が、デザイナーとしてのこれまでについて自問自答する様子が映し出される。さらに新素材の生地とデジタル捺染を融合した、新しい衣服作りの可能性に挑戦するさまも切り取られていく。
関根は「ゴミという概念も、服に対する概念も、もしかしたら『何がオシャレでスタイリッシュなのか』ということに対する概念も、違う角度から見れるようになるきっかけになれればというのが今回の作品です」とメッセージを送る。中里は「衣服って何だろう、何で着ているんだろう、そんな風に考えるきっかけになっていただけましたら嬉しいです」と思いをつづった。
YouTubeでは予告編が公開中。
「燃えるドレスを紡いで」は東京・K's cinema、シネクイントほか全国で順次ロードショー。
映画「燃えるドレスを紡いで」予告編
関根光才 コメント
ゴミという問題は非常に深刻です。
でもゴミという概念は人間が作ったもの。
自然界にはゴミという概念自体が存在しないからです。
ならばゴミとされているものを新しい資源として、
より本気で捉えられないだろうか?
今回、唯馬さんのパリコレの制作プロセスを追いかける中で、
ファッションが抱える大きな社会課題にチャレンジしている画期的な技術が
日本にあることも知りました。
近しい夢を見ている人々と共創して、ゴミという概念も、服に対する概念も、
もしかしたら「何がオシャレでスタイリッシュなのか」ということに対する概念も、
違う角度から見れるようになるきっかけになれればというのが今回の作品です。
中里唯馬 コメント
もともとは別の企画で知り合い意気投合した関根監督から、
2年ほど前に世界の実情を一緒に見に行って
その旅をドキュメンタリーにしないか、と提案されたところからはじまりました。
結果的に私のショーの舞台裏のすべてにカメラが入るという
私にとっても初めての経験になりました。
衣服は何処からやって来て何処へ行くのか。
私たちは普段、息をするように、当たり前のように服を着て生活しています。
本作を観た方たちが、少し立ち止まって、衣服って何だろう、
何で着ているんだろう、
そんな風に考えるきっかけになっていただけましたら嬉しいです。
そして自分の目の前にある「衣服」の見えてない部分へ、
想像力を広げていただけたらもっと嬉しいです。
実は見えていないことのほうが大きいと思うので、
たどり着く先を本作で垣間見ることにより、
服に対する見え方がきっと変わると思います。
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デザイナー中里唯馬に関根光才が密着、ドキュメンタリー映画「燃えるドレスを紡いで」(予告編あり / コメントあり)
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