ドラマ「不適切にもほどがある!」の制作発表会見が本日1月19日に東京・赤坂サカスのサカス広場で行われ、キャストの
本作は“昭和のダメおやじ”が令和にやって来ることで展開する“意識低い系タイムスリップコメディ”。1986年から2024年の現代へタイムスリップする中学の体育教師・小川市郎を阿部、市郎が令和で出会うシングルマザー・犬島渚を仲、あるアイドルに心酔する秋津睦実を磯村、2024年から1986年へ息子・キヨシとともにタイムスリップする向坂サカエを吉田が演じる。
1980年代のファッションに身を包んだ出席者たちは、市郎がタイムスリップする際に乗っていたバスから登場。阿部は、宮藤が手がける脚本について「台本を読んだらやっぱりすごいなって思いました。いきなり最初のセリフからぶっ飛んでて、びっくりしちゃって」と振り返る。“昭和のおじさん”を演じる際の役作りについて問われた阿部が「今は切っちゃいましたけど、最初は小指の爪だけ伸ばしてみて。昔のおじさんってそんなことしてましたよね?」と明かすと、宮藤は「昔はそんな人が多かったですね」と賛同。阿部は「撮影のセットには、うさぎの形をした爪切りがあって。みんなわかるかな?」と興奮した様子を見せ、「うさぎの耳を押してくちばしで切るんですよ。これが懐かしいなって」と話した。
仲は「こういうドラマがあってほしいとずっと思っていた。サプライズの演出もあるし、金曜の夜に観て来週からお仕事をがんばろうと思えるようなドラマになっている」とアピール。阿部とは3年ぶりの共演であることに触れ「相変わらず現場が楽しい。本番もテストと違うことをやられるのが楽しみで」とほほえむ。シングルマザーを演じることについては「『お母さんだから仕事を少しお休みしなければ』ということについて疑問に思うこともあったので、こういう役を演じられてスカッとしました」と述懐した。
実在するアイドルをイメージして演技に臨んだという磯村は「その人が出演した歌番組とかを観て『こういう口するんだな』って勉強しました」と回想する。劇中では自身が歌唱するシーンが登場するそうで「どこまで話していいのか……」とネタバレを気にする様子を見せつつ「練習しすぎちゃって。気合いが入った珍しいシーンになっていると思うので、きっと楽しんでもらえるのでは」と期待を煽る。市郎の一人娘・純子を演じた河合は「80年代のドラマとかを観て勉強していますが、当時の固有名詞でわからないものはググりました(笑)」と告白。阿部は舞台でも共演経験のある河合について「思い切りのいい女優さんですよね。劇中で『ハゲ!』って言われるシーンがあるのですが、『本当にハゲてるのかも……』って思っちゃう」と冗談交じりに話した。
キヨシ役の坂元はそうそうたる共演者に緊張しながらも「皆さん優しくて、演じやすいように道を作ってくれる。いつも助けられてます」と感謝を述べるが、阿部に「言わされてる?(笑)」とツッコまれる場面も。令和の視点から昭和世代に物申すキャラクターを演じる吉田は「(サカエは)頭の回転が速い人で、基本的にまくし立ててしゃべるんですよ。だから相手がおびえた子犬のようになるのが申し訳なくて」と胸中を述べつつ「緊張感のあるシーンが多いから、家だとセリフがしっかり入っているのに本番では飛ぶんですよ」と難しさを語った。
宮藤は「我々の世代が観て笑えるコメディを作りたかった」と本作を製作した経緯を明かす。「だから若い人に届くか不安だけど、大丈夫そうかな?」と問いかけると、観客からは大きな拍手が。そして宮藤は「今は何かにつけて『ダメ』って言われるようになったけど、なぜダメなのかを考えない」「『がんばれ』とか『かわいい』とか、本当はいい意味なのに。ドラマを観たあとにみんなで語り合ってほしいですね」と訴えた。
「不適切にもほどがある!」はTBS系で1月26日より毎週金曜22時からオンエア。磯山晶がプロデューサーに名を連ね、金子文紀らが演出を手がける。
金曜ドラマ「不適切にもほどがある!」
TBS系 2024年1月26日スタート 毎週金曜 22:00~22:54
てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
阿部サダヲが「不適切にもほどがある!」で昭和を回想「みんなわかるかな?」 - 映画ナタリー https://t.co/XQbmq3hUd2
宮藤「今は何かにつけて『ダメ』って言われるようになったけど、なぜダメなのかを考えない」