「選挙」「演劇1・2」で知られる
本作は想田が「牡蠣工場」「港町」でも舞台に選んだ瀬戸内海に臨む岡山・牛窓の人と猫と自然を映し出すドキュメンタリー。五香宮は古くから地元の人々に親しまれてきた小さな鎮守の社だ。数十匹の野良猫が住み着き“猫神社”とも呼ばれ、猫好きの住民や来訪者に愛されている一方で、糞尿の被害に眉をひそめる住民たちもいるという。
27年間暮らした米ニューヨークを離れ、妻でプロデューサーの柏木規与子と牛窓に移住した想田。新入りの住民として地域に飛び込み、猫を巡る問題に巻き込まれる中、高齢化が進む伝統的なコミュニティ、猫と人が織りなす四季折々の豊かな光景、その中心にある五香宮にカメラを向けた。英題は「The Cats of Gokogu Shrine」。
2020年に発表した前作「精神0」でベルリン国際映画祭のエキュメニカル審査員賞を獲得した想田。ベルリンから5回目となる正式招待を受け、「もはや自分のキャリアとは切っても切れぬ深いご縁になりました。極めてローカルな小さな世界を描いた『五香宮の猫』が、世界中から観客が集まる巨大な映画祭でどう受け止められるのか、とても楽しみです」と語っている。
第74回ベルリン国際映画祭はドイツ現地時間2月15日から25日にかけて開催。「五香宮の猫」の配給は東風が担う。
想田和弘 @KazuhiroSoda
映画ナタリー、素早いです。→想田和弘が新作で“猫神社”を観察「五香宮の猫」ベルリンに正式招待、劇場公開は秋 https://t.co/SbDy2QZnM4