「サタンタンゴ」「
2012年にサラエヴォに映画学校のfilm.factoryを創立し、多くの映画人を輩出してきたタル・ベーラ。福島映画教室実行委員会が主催する今回のマスタークラス「FUKUSHIMA with Béla Tarr」には、世界中の応募者の中からタル・ベーラ本人がピックアップした8名が参加する。
映画監督の
開催場所は2011年の福島第一原子力発電所の事故により、避難指示の対象となった福島県内の12市町村(田村市、南相馬市、川俣町、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村)から選定。また記録監督として、film.factoryで映画を学び、「
2月8日には福島・朝日座で一般公開イベントが開催。参加無料の午前と参加費3000円の午後の2部制となっており、午前はマスタークラスの受講者が紹介され、午後は講師紹介および上映が行われる。上映作品は小田の「鉱 ARAGANE」とタル・ベーラの「ニーチェの馬」。なお対象地域の12市町村の住民は1500円で参加可能だ。現在、Peatixで予約を受け付けている。さらに2月18日には葛尾村宿泊交流館みどりの里せせらぎ荘で成果報告をかねた上映交流会も開催。こちらの参加は無料でチケットの詳細は、プロジェクトの公式Xアカウント(@FFIR2024)で追って発表される。
1月中には、福島映画教室実行委員会がマスタークラスを継続して開催するための資金などを募るクラウドファンディングがMotionGalleryで始まる予定。リターンの詳細は続報を待とう。なお2月24日からは、タル・ベーラが2000年に発表した監督作「ヴェルクマイスター・ハーモニー」の4Kレストア版が東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開される。
※記事初出時、一部内容に誤りがありました。お詫びして訂正します
山田洋次 コメント
「心からの応援を──クラウド・ファンディングに寄せる」
タル・ベーラ監督は、実に不思議で魅惑的で、誰にも真似できない美しい映画を作る人であり、今ぼくが世界中で一番会ってみたい監督です。
フィルムの時代が終わるなら自分も映画監督を辞めるといって引退したという、伝説的な存在のタル・ベーラさんが日本のフクシマに来てくれるという知らせにぼくはとっても驚いています。「ニーチェの馬」のような、思い出してもぞくぞくするようなあの素敵な映画の発想はどのようにして生まれ、どのように撮影されたのか、是非とも聞いてみたいと思う。
冬のフクシマの寒い中でのワークショップの運営は大変だろうけど、これが成功して、かの天才的な監督から若い映画人たちがたくさんのことを学べるように心から念じてやみません。
犬童一心 @inudoisshin
今回のタル・ベーラ監督による福島浜通りのワークショップの様子は、「セノーテ」で大島渚賞を受賞した小田香さんが記録されます。その作品も楽しみ。「セノーテ」、忘れられない輝きを放つ鉱石のような美しい作品でした。
タル・ベーラが福島で2週間のマスタークラス開催 https://t.co/juZcRYT7Cc