“伝説のハガキ職人”と呼ばれたツチヤタカユキの自伝的小説を映像化した本作は、笑いに取り憑かれた男の半生を描いた物語。主人公のツチヤを演じた岡山は「この役は本当にひとりぼっちで。こうやって皆さんに人生をのぞいてもらえるのがとても不思議でうれしい」と吐露し、上映を喜んだ。役作りを聞かれると「僕もわりと人間関係が不得意なので、最初からツチヤとの隔たりは感じていなかった」と述懐。「かっこ悪かったり、醜かったり、とにかく生きるのに必死。その無様な姿が美しくかっこよく見える瞬間があればいいなと思ってました」と明かす。
舞台挨拶にはツチヤの才能を見出す人気芸人・西寺役の仲野、ツチヤが思いを寄せるミカコ役の
過去に岡山と共演歴のある松本も「作品への向き合い方もずっと真摯。どんなコメディシーンであっても本番直前まで真剣に考え続けている。私は撮影の終盤から参加したんですが、もう全然違うステージにいる感じがして、きっとミカコから見たツチヤもこういう感じだったんだと思いました」と思い返す。周囲からの称賛の言葉が続き、岡山は「いろんな人から一気に褒められて、誕生日みたいな気持ちになってきた。恐縮です。恥ずかしい」「ここに立てているのは皆さんがまなざしをツチヤに向けてくれたから」と感謝した。
原作者のツチヤは「映画化でマイルドになるかなと思ったら、過激でとがった原作そのまま。現代にこんな表現していいのかと驚いて、すごく原作への愛を感じました」とコメント。滝本は「一生懸命なツチヤが僕には輝いて見えた」と原作に惹かれた理由を明かし、「何を言われようが自分を貫き通す。はたから見たらわがままに見えるかもしれませんが、本当にそうなのか?というところまで追い込んでみる。そこに魅力を感じました」と続けた。
今年1年の世相を漢字一文字で表す「今年の漢字」が「税」と発表された今日。登壇陣はそれぞれの「今年の漢字」をフリップに書いた。毎年1年のことをあまり覚えていないという岡山は「忘」、アラスカへ旅したという仲野は「旅」、穏やかに過ごしたという松本は「穏」、映画館で映画を観るのが大好きという片岡は「観」、今一度自分を見つめ直すという思いの滝本は「命」と発表。ツチヤが自分の「塩」を今年話題となった不倫スキャンダルにちなんだ漢字と明かし、会場を凍りつかせる一幕も。岡山は「ちゃんと言わないほうがいいこと言ってる(笑)。これからこの人の半生が見れますから」とフォローしていた。
最後に岡山は「笑いの“カイブツ”と銘打たれてはいますが、僕には自分と違った生き物のお話には思えなくて。観てくれた皆さんがどう感じるかわからないですけど、この映画がそれぞれ自分の中の何かと出会う機会になってくれたら。本当に大変でしたけど、今日こうして、この場に立ってみると、ここまで来れてよかったと思います」と呼びかけ、イベントを締めくくった。
「笑いのカイブツ」は1月5日より東京・テアトル新宿ほか全国でロードショー。
映画「笑いのカイブツ」本予告
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片岡礼子 ReikoKataoka @jour_r
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