映画「
本作は、会社を辞めコンビニでアルバイトをする24歳の希を主人公とする物語。再会した中学時代のクラスメイト・加奈子と距離を縮めていく中で、希が少しずつ自分らしさを取り戻していくさまが描かれる。希を唐田、加奈子を芋生が演じた。
3人がそろったのは2年前に行われた撮影ぶりだという。石橋は「初日からたくさんのお客様に観ていただけて感無量です」と口にし、唐田は「以前からお友達だった芋ちゃんと共演できて、石橋さんとも初めて仕事ができて、自分にとっても大切な作品になりました」と笑顔で伝えた。
本作の制作経緯について、石橋は「前作の『左様なら』でもプロデューサーを担当してくれた田中(佐知彦)さんからお声掛けいただいたのが2年前の10月頃。主演候補の中に唐田さんのお名前があって、その場で『唐田さんとやりたい』と返事しました」と回想。唐田を起用した理由については「『左様なら』で主演を務めていただいたときから、芋生さんとプライベート含めて付き合いがあり、唐田さんとお友達ということは聞いていて。2人の関係をベースにいいもの作りができる予感がした」と語る。芋生は「夕帆さんとお茶したりしながら唐ちゃんの話をずっとしていて、きっと夕帆さんの中でも唐ちゃんの像ができあがっていたので(今回の共演は)必然的でしたね」と述懐した。
撮影では、唐田と芋生が(当時)6年来の友人だったからこその苦労もあったという。石橋は「希と加奈子が再会して間もない、仲良くないはずのシーンで仲良すぎるときがあって。『まだ早い』とダメ出しすることもありました」と振り返る。また希の役柄に関して、芋生が「唐ちゃんを知ってると希とは違う一面もあって。けっこうふざけるし、おかしなところがある(笑)」、石橋が「酔っ払っているシーンが(唐田の)デフォルトぐらい」と暴露すると、唐田も「けっこう陽気なキャラですね」と認めていた。
MCからの「好きなシーンは?」という質問に唐田が「加奈子の実家に行ったシーンは今でも自分の中に残っています」と答えると、芋生と石橋も「私も一緒です」と同意する。芋生は「唐ちゃんが震えながら涙を流していて。それを目の当たりにすると私も泣いちゃうけど『それだと違うね』と夕帆さんと話して、そのシーンは何テイクも撮らせてもらいました」と述べた。石橋は「実はあそこまで泣くことを想定していなかったんですけど、めちゃくちゃいいお芝居だった。助監督と相談して『このあとのシーンをピークポイントにしてたけど、加奈子との関係性が軸の物語だから、ここで唐田さんが出してくれたものが正解な気がするね』と」と唐田の芝居を採用した経緯を説明。唐田は「自分を信じてもらったような瞬間でもあったし、加奈子からのセリフもすごく自分に響きました」と感慨深げに話した。
最後に唐田は「自分も加奈子みたいに人の心に寄り添って『大丈夫だよ』って言える人になりたいです」と宣言。芋生は「人同士でもっと支え合って生きやすい世の中になればいいなと心から思っています」とメッセージを送り、イベントは終了した。
「朝がくるとむなしくなる」は全国で順次公開中。なお、本作はフランスでの配給も決定している。
裏本田・柴志朗(鈴木達也) @ssurahonda
「主演候補の中に唐田さんのお名前があって、その場で『唐田さんとやりたい』と返事しました」
唐田えりか、「朝がくるとむなしくなる」の現場で「自分を信じてもらった」
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