映画「
オランダ人作家アーノン・グランバーグの小説をもとにした本作は、ペルーからアメリカ・ニューヨークに移り住み、不法移民として暮らすデュラン一家の物語。これが長編デビュー作の
予告編には、大都市ニューヨークで居場所もなく肩身の狭い生活を送るデュラン一家の様子を収録。一方で、息子たちは謎を秘めた美女クリスティンに恋をし、母もまた投資を持ちかけてきた白人男性エドワルドと親密になっていく。そんな中、彼らはあるトラブルへと巻き込まれてしまう。
著名人による鑑賞コメントは以下に掲載した。西川は「彼らが沈黙のまま受け入れている数々のことを、私もまたきっとたくさん見逃しているのだろう。何とか居場所を保とうと、柔和に微笑みながら粛々と暮らす『どこかから来た人』が私たちの周辺にもたくさんいる。彼らが、隅の方で国の言葉でこっそり囁き合っている言葉を、耳を澄まして聞けるような映画だと思う」とつづっている。
「ニューヨーク・オールド・アパートメント」は1月12日より東京・新宿シネマカリテほか全国でロードショー。
映画「ニューヨーク・オールド・アパートメント」予告編
YOU(タレント)コメント
幸せを掴もうとするたびに
彼らは伸ばした手を振り解かれ 身体中傷だらけだけれど
その瞳には力が宿り 大切な者を捕らえて決して離さなかった。
私たちはあんな目をしていますか?
私たちは幸せなんでしょうか?
土屋アンナ(モデル、シンガーアーティスト)コメント
不法滞在・差別・強制送還への不安な毎日
描いていたAmerican Dreamとはあまりにもかけ離れたNewYorkの現実の中で、
それでも夢を追いかけて生きて行こうとする二人の兄弟とその母親
これがこの時代で起きている事の不条理さに怒りと悲しみで心が痛みます
その中でも親子の絆と深い愛情に救われます
サヘル・ローズ(俳優、タレント)コメント
大都会NY、希望を抱く人々。
だが、現実は残酷の斧を振り翳し、人権を破壊する。
笑顔の裏側で泣く2人の道化師が愛した2人の女性。
ここにいるのにここにいない感覚に蝕まれていく心はいつしか透明人間と化した。
現代社会そのものの写し鏡だ。
西川美和(映画監督)コメント
移民を扱った映画は重苦しく、腰が引ける人が多いと思うが、
この作品のキャラクターたちは親しみやすく、物語も掴みやすい。
子供たちが観てもいい作品だと思う。
私は、主人公一家が「ママの味のブリトー屋」を営むことに疑問を抱いていなかった。
でも彼らはメキシコ人ではないし、ブリトーなんて馴染みもない。
彼らが沈黙のまま受け入れている数々のことを、私もまたきっとたくさん見逃しているのだろう。
何とか居場所を保とうと、柔和に微笑みながら粛々と暮らす
「どこかから来た人」が私たちの周辺にもたくさんいる。
彼らが、隅の方で国の言葉でこっそり囁き合っている言葉を、耳を澄まして聞けるような映画だと思う。
都忘れ @miyako_0202_g
西川美和らが絶賛、移民家族を描いた映画「ニューヨーク・オールド・アパートメント」(予告編あり) https://t.co/yk4JIhKEaj