映画「
“伝説のハガキ職人”のツチヤによる同名私小説をもとにした本作では、笑いにのみ人生を捧げる人物の純粋で激烈な半生が描かれる。岡山は「ようやく初めて皆さんにご覧いただける機会が来たことをとてもうれしく思っています」、滝本は「これでも喰らえ!という意気込みで作りました。岡山さんとツチヤさんの原作のパワーも相まって、力強い作品ができたと思っています」と挨拶。大阪を拠点に活動するツチヤは「実はこの映画館は家からすごく近くて。普段からよく行く場所で自分が原作の映画が上映されるということがうれしいし、光栄。ちょっとヤラシイ話ですが、これまで何度も通ってけっこうな金額を使わせていただいてきたので、本作の上映の際にはぜひ社を挙げて特別扱いしていただければ」と期待し、笑いを誘った。
自分が信じる“笑い”を信じて猛進する主人公ツチヤを演じた岡山は「原作を読んだときから、ツチヤというキャラクターを自分と遠い存在だと感じたことはあまりなく、理解できました。“カイブツ”にシンパシーを感じるのはどうなのかわかりませんが、主人公としては珍しいキャラクターで存在感もある。加えて、数年間を描いているということもあり、ディテールも含め、どう演じるかは監督と話し合いながら作っていきました」と役作りを振り返る。
ツチヤは「映画では、普段の穏やかな岡山さんからは想像できないくらいメーターを振り切った演技を見せてくれて、とんでもない才能だなと。撮影現場を見に行ったときも、『あしたのジョー』の灰になったところみたいな雰囲気があった」と岡山を絶賛。滝本も「一番しんどかったと思う。監督としては俳優部がベストを尽くせる環境を作るしかないなと思っていました。岡山さんは台本を深く読み込んでくれる役者なので、面白い表現を毎シーンしてくれる。ありがたかった」と岡山をたたえた。
本作には仲野太賀、菅田将暉、松本穂香も出演。岡山は「16歳で初めてドラマに出演したんですが、そのときにすでに菅田くん、太賀くんは同級生役としていて。本作は自分の中の“カイブツ”と対峙する感覚だったので、作品にいてくれて救いだったし、とても温かかったです」と仲野、菅田、松本との共演を回想し、滝本は「俳優たちの演技はもちろんよかった。岡山さんを主演として盛り立てているし、友情もいいなと。もちろん役者としてもプロフェッショナルですし、いい環境でした」と述懐した。
岡山は東京出身だが、劇中では関西弁で演技。「方言や話し方を参考にする芸人さんを探すことも最初は考えましたが、オリジナルな人物なのでなかなかいなかった」と語り、「本当に大変でした。俳優として出演もしている方言指導の方とマンツーマンで練習したおかげです」と苦労をにじませる。滝本は「ヘビーな気持ちを維持しながら話す関西弁は相当大変。今日のお客様は全員関西の方なのでチェックが厳しいかもしれないけど『かかってこい』ですね!」と自信をうかがわせ、ツチヤも「途中まで関西の人かと思いました」と太鼓判を押した。
最後に滝本は「2時間たっぷり“岡山天音”を堪能してほしい。彼のことが何倍も好きになる映画だと思います」とコメント。岡山は「ついに1人ひとりに作品が届くと思うと、うれしいじゃ収まらないくらい感慨深いです。ツチヤという、こんなふうに命をつないだ人間が生きていることを心の片隅に置いてもらえれば。今日を迎えられてうれしく思います」と舞台挨拶を締めくくった。なお12月12日には東京でも本作の完成披露舞台挨拶を開催。岡山、ツチヤ、滝本、仲野、松本、片岡礼子が登壇する予定だ。
「笑いのカイブツ」は2024年1月5日より東京・テアトル新宿ほか全国でロードショー。
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