香港映画「
本作は、高架下のホームレスが強制退去させられ、政府への賠償請求の裁判を起こし、社会問題にまで発展した2012年の実話をもとにした作品。主人公は刑務所を出所し、再び深水埗(シャムスイポー / しんすいほ)の高架下で暮らし始めるホームレスのファイだ。ある晩、事前通告なしにやってきた食物環境衛生署によって、ファイと仲間たちは住みかや身分証明書など何もかも失ってしまう。ソーシャルワーカーの助けを借り、政府に賠償を求める裁判を起こすが、和解金を前に意見が割れ、彼らは散り散りになっていく。
「エグザイル/絆」の
このたびYouTubeで公開された映像には、支え合いながら懸命に生きるファイたちの姿が映し出され、「彼らは自分の尊厳のために戦う権利があり、人間として扱われ、尊重されるべきだと信じている」というジュン・リーの言葉が収められている。メイキング写真は6点解禁。作家・野村麻里らのコメントは以下に掲載した。
「香港の流れ者たち」は12月16日より東京・ユーロスペース、2024年1月6日より大阪のシネ・ヌーヴォほか全国で順次公開される。ユーロスペースでの初日には、ジュン・リーのオンライン舞台挨拶も決定した。詳細は劇場の公式サイトで確認を。
映画「香港の流れ者たち」予告編
野村麻里(作家・「香港風味 懐かしの西多士(フレンチトースト)」著者)コメント
以前、香港で友人が近所のホームレスを指して「彼らは私のホームレス」と言った事があった。直接の関わりがなくとも「街」を通して人は繋がっていることを、この映画は思い出させてくれる。街角、高架下、夜の闇…どれもがリアルで切ない。
橋本恭子(日本社会事業大学非常勤講師 / 李玟萱著「私がホームレスだったころ」訳者)コメント
<絶望の中の希望>
路上生活者の平穏なコミュニティは簡単に壊され、大切な仲間は去っていく。絶望しかないように見えて、この映画は希望。「グリーンスリーブス」の哀切なメロディが香港の街角の映像とともに深い余韻を残す。
くれい響(映画評論家)コメント
「星くずの片隅で」で頭角を現した“香港のA24”ことmm2スタジオが、さらに観る者の心震わせる、よりリアルでヘヴィな「どですかでん」。
電気街として知られる深水埗の片隅で、もがき苦しみながら生きる彼らの魂の叫びを聞け!!
佐藤元状(映画批評家)コメント
ジュン・リーは、追い詰められたホームレスたちの姿をときに優しく、ときに冷酷に映し出す。
この独特の距離感こそ、監督の知的な誠実さの表れなのだ。
よしひろまさみち(映画ライター)コメント
デビュー作からマイノリティにフォーカスするジュン・リー監督。本作の悲哀は全く他人事ではない。経済的成功だけが勝ちとされる現代社会の問題は、国境を超え地続きということを思い知らされる。
『すべて、至るところにある』リムカーワイ @cinemadrifter
📷映画 『香港の流れ者たち』📷
📷予告編解禁📷
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📷ユーロスペース初日📷
ジュン・リー監督
オンライントークイベント開催決定📷
📷絶賛コメント到着📷
野村麻里さん、橋本恭子さん、くれい響さん、佐藤元状さん、よしひろまさみちさん📷
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