「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」の20周年記念上映とトークショーが本日11月12日に東京・新宿ピカデリーにて行われ、同作でバトーを演じた
2002年10月から2003年11月にかけて放送されたテレビシリーズ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」の20周年を記念して企画された本イベントでは、第1話、第2話、第10話、第12話の計4話を上映。MCの「この20年間、何度も繰り返し観てきた方はどれぐらいいますか?」という問いに対して、劇場内の半数以上の手が挙がった。
「攻殻機動隊」ファンの前に登場した大塚は、最終話が放送されてからの20年間を「短いような早いような不思議な感覚。自分も若かったなという感じがしますね」と振り返り、「特に『SAC』の場合は、押井守さんの作品(1995年公開の映画『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』)よりも公安9課の人間がもっと弾んでいる感じで演じてくださいという指示が監督からあって、みんなで跳ねながら芝居した覚えがあります」と語る。神山も「第1話のアフレコ収録のときに、『15歳若く演じてください』と明確に全員の前で言いましたね」と明かし、「あんまり達観してしまっているキャラにしたくなくて、事象に対してポジティブにアクセスしていくキャラクターであってほしいと思ってました」と口にした。
本シリーズの制作当時、まだ30代だった神山は「プレッシャーはあったのか?」という問いに対して「本当になかった! 楽しくてしょうがなかった。この作品をディレクションできること、それまでに自分が考えてきたことを脚本の端々に織り込んだり、演じていただくことに対してワクワクしかなかった」と述懐する。また「スタジオやアフレコ現場に行く車内で、次の話数の映像が自分の頭の中に浮かんで、『これを早く映像化しなきゃ』とよくコンビニの駐車場に寄って、思いついたアイデアをメモに取ってましたね」と当時のエピソードも披露した。
「台本をもらうのが楽しみでした」と言う大塚は、田中敦子・山寺宏一ら共演した声優陣に関して「みんなもワクワクしてましたよ。解釈のぶつけ合いはしないけど、与えられた本の中でどういうふうに演じるのかは互いに探り合っていました。公安9課をチームとしてやっている感があった」と回想する。また、神山がアフレコ現場で先の展開をあまり説明せずに収録を進めていたことに対して、大塚が「なんで言ってくれなかったの?」と聞くと、神山は「皆さん台本を読んで現場に入られていると思うんですけど、本当の意味で腹落ちする瞬間があるんです。『今腹落ちしたな』というテイクと、その次のテイクは若干ニュアンスが違っていて、前者を使わせていただいていた。演技や台本を超えた瞬間を経験したときに、事前にすべてを教えない、ということに決めました」と打ち明けた。
最後に大塚は「これだけの作品に携われたこと、なおかつ物語の中枢にいられたことに大変な感謝と喜びを持っている。バトーが名字なのか名前なのかもわからないですけど(笑)、僕の人生の中でとてつもなく大きな役」と伝える。神山は「20年後にまだ観たいと思ってくれる人がこんなにいる作品になると思ってなかった。ただひたすらに夢中になって、一生懸命物事に対峙していくことが結果を生むんだと感じています」と述べた。
神山が荒牧伸志とともに総監督を務めた、シリーズ最新作の3DCGアニメ「
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吉祥寺怪人 @kissyouji_kaito
ああ〜、
凄くいいお話❣️ https://t.co/8IyVwfVpMR