小津の初期サイレント映画群をオムニバスドラマ形式で現代リメイクする本企画。1933年公開のオリジナル版「
小津作品のリメイクを打診された際の心境について、松本は「自分でいいのかどうか迷ったんですが、作品について調べてみると、小津監督がこの作品を撮ったのがお話をいただいた当時の僕と同じ29歳の頃だということがわかり、これはご縁かなと。またリメイクをさせていただくのも一生にないチャンスかと思い、やらせていただきました」と明かす。90年前の作品ということで、設定を大幅に変更することに難しさも感じたというが、続けて「オリジナルで描かれている、真っ当な世界で生きようとする男女のもがき苦しむ姿のテーマ性は今にも通じる普遍的なもの。そこを大切に作った作品です」と語った。
前田は、現実世界ではなかなかない設定に、自分が引き受けて大丈夫かという不安から入ったそうだ。「監督とご一緒してみたかった気持ちがすごく大きかったんです。皆さんが新しい『非常線の女』を真剣に作っていることが伝わってきたので、食らいつくしかないなと」とオファーを受けた当時を振り返る。また本企画は、すべての作品に撮影期間は7日間という決まりがあったそうで、「幸福度はとても高かったんですが、正直記憶があんまりないんです(笑)。すごく濃密でした」とほほえんだ。
「東京国際映画祭は18歳のときに初めて自分が評価してもらった映画祭なので、またこういう作品で戻ってこられてうれしいです」と感慨深げに語っていた高良。彼も前田の言葉を受けて「とても濃密だったと思います。僕もあんまり記憶がなくて。すごくたばこを吸ってた(笑)」と笑う。また元ボクサーを演じるにあたり、プライベートで3年ほど続けてきたボクシングの腕前がやっと生かせたことを喜んでいた。
これまで「葬式の名人」「くれなずめ」など数々の作品で共演してきた前田と高良。前田は「共演者の皆さんが高良さんにどんどん惚れていく姿をいつも現場で見ているんですが、今回はまさに高良さんのかっこよさがピカイチな作品です」と紹介しつつ、「先輩としては尊敬しているんですが、普段から仲良くしていただいているので、恋人役はちょっとこっぱずかしくはありました」と苦笑い。これに対し高良は「前田さんに対しては絶大な信頼感、安心感があって。なんだかふざけられるんですよね」と重ね、二人の信頼関係をうかがわせた。
さらに本日10月31日という日付にちなみ、ハロウィンに関する質問も。前田は「この間、子供のハロウィンをやりました。仮装してお菓子をもらう列に一緒に並んで。本当にかわいくて、幸せ空間でしたね。マリオとルイージの仮装をしている兄弟は、どっちが兄でどっちが弟かがすぐわかるんですよ。兄弟あるあるらしいです(笑)」と我が子とのエピソードを紹介し、高良は「仮装してハロウィンをしたのが幼稚園の記憶しかない……ごめんなさい。家でゆっくりが一番。渋谷には行かないかな(笑)」と話していた。
最後に前田は「毎週毎週オムニバスになっていて、小津監督の作品をいろんな方がリメイクしています。現代のバージョンはまた新しいものになって、違うもの、オリジナルとどちらも面白いと思ってもらえると思いますので、これを機に小津監督の世界に興味を持ってたくさん見ていただけるとうれしいです」とメッセージを送った。
全6話の「連続ドラマW OZU ~小津安二郎が描いた物語~」は、11月12日にWOWOWプライム、WOWOW 4Kで放送スタート。毎週日曜22時からオンエアされる。
連続ドラマW OZU ~小津安二郎が描いた物語~
WOWOWプライム、WOWOW 4K 2023年11月12日(日)スタート 毎週日曜 22:00~
WOWOWオンデマンド 各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信
たなつ @tsunemi6
miletちゃんからのバトンを受けるのは前田敦子さん!昨日主演の単発ドラマ(https://t.co/UkdceXi3kw)見て女優さんとしての前田さんちょっと感動だったんだー😊 #ZIP