創作ユニット・
本作は、友人とエビフライパーティをしている最中に、あいまいな感覚のまま人生を過ごしていると気付いた女性・静岡スミコが主人公の物語。彼女が自らと会話を重ねながら新生活を送る様子が描かれる。
物語のベースになったのは、福岡が8月後半から9月の誕生日までにつづった日記。彼女は「スミコという私ではない22歳の女の子が、23歳になるまでの15日間、自分が何を考えながら生活しているのかを感じ取ろうとするお話です」と映画について語った。
助監督を担った
なおMotionGalleryでは、クラウドファンディングが2024年1月31日まで行われる。目標額は80万円。しどろもどリの新作短編「サーモンと生活」や過去作「まだ君を知らない」の期間限定配信、「スミコ22」エンドクレジットへの名前掲載、試写会への招待などのリターンが用意された。
福岡佐和子 コメント
はじめまして。映画「スミコ22」の監督をつとめました 創作ユニット しどろもどリの福岡佐和子です。
この映画は私が大事に思っていることたちは何か、それを日々に対してどう折り合いをつけていくかということを思いながらかきました。
私は昨年の3月に大学を卒業し、正社員として働きはじめました。しかし、就職してからしばらく、いつもなんとなく悲しくて気を抜くとわんわん泣いてしまう日々が続きました。それは、今思えば、自分が自分の在り方として納得できないことを続けていることや、どんどん自分の気にいっている自分から離れていっている感覚からきていたものだったと思います。
仕事を辞めて、新しいアルバイトに慣れてきて、生活が成り立たなくなることへの不安から解放されたころから、大学に入ってすぐのときと同じくらい日々の中でゆっくり丁寧に自分と話し合うことができました。そして、作中のスミコと同じように自分の感覚に対して猛烈に不安になりました。ひと昔前まで、私自身の中にある猛烈な「好き」がすごくはっきりしていて、作品を見ていても「これはすごく良いけど好きではないな」とか「超ダイレクトにめちゃくちゃ好き」とかパッと感じられていたのに、その「好き」の範囲がちょっとずつ広がっている気がする恐怖があったり、自分が何を作りたいと思っているのかわからなくなっていたり。
そんな時にゆっくり見つかっていった、自分にとって大事なことや好きだと思っているものがこの映画につめられているんじゃないかと思います。例えば、私は世界のことよりも個人のことに興味があるなということ。どんな小さなことでも、全く自分と違う意見であっても、誰かが心から思っている本音に興味があるなということ。素敵だと思える人が存在していることと、それを素敵だと心から思えている事実に救われているということ。他人との距離に一歩踏み込むことの難しさ、踏み込めたときの嬉しさ。日常は全然ドラマチックではないし、考えることはくるくる変わるし、すごく楽しいかと思えばすぐどうしようもなくなったりするけれど、やっぱり日常はありがたいなあということ。あとは自分が何にドキドキしているか、ということ。
この映画は、私の8月後半から9月の誕生日までの日記がベースにあります。ベースにはありますが、スミコという私ではない22歳の女の子が、23歳になるまでの15日間、自分が何を考えながら生活しているのかを感じ取ろうとするお話です。日常の中に紛れ込んでいる“とびきり”を大事にしたいと思いながら作りました。どうぞ楽しみにしていただけると嬉しいです。応援のほどどうぞよろしくお願いいたします。
はまださつき コメント
こんにちは、さわこちゃんと一緒にしどろもどリをやっております、はまださつきです。
この映画は、さわこちゃんの日記がもとになっています。
私はさわこちゃんのことがめちゃくちゃ好きです。さわこちゃんと出会ってからだいたい6年、一緒に暮らしてだいたい一年半になりますが、めちゃくちゃおんなじだなー、と思うところと、めちゃくちゃ違うな―と思うところが同じくらいの量あるなと感じています。さわこちゃんは私の人生の中で最も仲の良い友だちなのですが、こんなに仲良いのにおんなじ度合いが五割とかなのちょっと意外だよなあと思います。
それから、私はとても人のことが好きです。天気や動物や神様や偶然は世界にたくさんの影響を与えてくれますが、世界を動かしているのは人だけだよなあとよく思うことがあります。月並みですが、いろんな人がいるから世界って回ってるんだよなあ、と。
そして人と関わるとき、自分と相手の同じところを探して共感して理解するのも楽しいけど、自分にはよくわかんない相手の価値観を賛同はそんなにしないままめっちゃ好きと思ってたいなって思います。
それと同時に、自分は一体何を感じながら生きているのか、ちゃんと無視せず感じていたいなとも思います。
私はスミコの思っていることや行動のこと、分かると思うのと分からないなと思うのが、やっぱり五分五分くらいでした。でもスミコのことがめっちゃ好きです。スミコのこと分かる度合いが8割の人にも2割の人にも、スミコのこと好きになってもらえたらいいなと思います。
それからできれば「ナナコ31」とか「ユウスケ18」とか「タエ72」とか観たいし、「サツキ24」も観てほしい。
この映画をみた人が、スミコの持っている感覚に触れて、帰り道に自分が何を感じながら生きているのか、じっと考えることができる、そんな映画になっていたらいいなと思っています。ぜひ応援していただけたら嬉しいです。どうぞよろしくお願いします。
堀春菜 コメント
初めてしどろもどリの2人に会った時、自己紹介をしてくれた。和室と竹が好きです、とか、うさぎ年でおとめ座なのがいいなと思ってます、とか。自分の好きなものを好きだと認識して伝えられるっていいなって思った。「スミコ22」を一緒につくって、確固たる世界を持つように見える2人もこのむずかしい世の中に存在する理由を考えて考えて、好きになれるポイントを見つけようとしているんだなと思った。
生きていると色んな事があって自分じゃどうしようもないことも、今日の自分ちょっと好きだったなと思う時もあるけれど、「さわこちゃん」「さつきちゃん」と呼び合う2人の近くにいて感じたのは、こんな時間があるなら大丈夫だなってこと。
「スミコ22」が誰かにとって愛おしく、なんか今日美味しいもの食べて帰ろーってなる作品になっていたら嬉しいけど、私はもう、しどろもどリの2人にとって好きな作品になっていたらそれでいいやとも思う。あ、でもやっぱりたくさんの人に観てもらえたらもっといいね!
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ルートヴィヒ白鳥王 @lohengrin_lud
創作ユニット・しどろもどリの新作映画「スミコ22」が始動、主演は堀春菜(動画あり)
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