「おんなのこきらい」「オールドファッションカップケーキ」の
東京近郊が舞台の同作は、互いを知らない男女による3日間のロードムービー。サラリーマンの柳進一は、ある夜に相当な量の酒を飲まされ、小銭と顔も覚えていないホステス“えりな”の名刺だけを持って最終電車の終着駅で目を覚ます。翌朝、えりなとおぼしき女性に助けられてホテルで目覚めた進一は、彼女に“3日間、人探しを手伝え”と半ば脅しのような形で頼まれ、どこに向かうのかもわからぬまま旅に出る。「わかりません」の
この物語をデビュー以前から温め続けていた加藤は「終着駅ですべてを失って目を覚ます、孤独なサラリーマンの話。自身の記憶の底に住み続けていた彼は、誰かに連れ出される日を待ち続けていたのかもしれない」と思いをつづる。木原は「たとえ遭難していても命ある限り生きなくてはならない世の中で、どれだけ息を吸っても呼吸できず、生きた心地のしない想いを抱えたあなたにこの映画が届くことを切に願います」と、秋谷は「2人の行先が沢山の人に見届けて頂けますように。そして、沢山の人の記憶になりますように」とコメントした。
「東京遭難」は東京・K's cinemaほかでロードショー。
加藤綾佳 コメント
18歳で東京に住み始め、もう少しで生まれ育った故郷よりも東京で暮らした年数の方が長くなる。その中で見てきたいくつも景色たち。それらはこの先どれだけ失われ、人々の記憶から消えてゆくのだろうか。そんなことを考えていたら、ふと自身が映画監督になる以前に書きかけていた物語のことを思い出した。終着駅ですべてを失って目を覚ます、孤独なサラリーマンの話。自身の記憶の底に住み続けていた彼は、誰かに連れ出される日を待ち続けていたのかもしれない。
木原勝利 コメント
夢半ばの僕が思う。どれだけの人が夢を持って東京にやってくるのだろうか。その中でどれだけの人が夢を叶えて夢に破れていくのだろうか。何をもって“叶えた”といえるのかすらわからなくなる。
たとえ遭難していても命ある限り生きなくてはならない世の中で、どれだけ息を吸っても呼吸できず、生きた心地のしない想いを抱えたあなたにこの映画が届くことを切に願います。
秋谷百音 コメント
旅の中で観た、解体され消えていく観覧車。
今まで観ていたあの大きさのものがまっさらに失くなると思うと、不安と焦りに駆られました。恐れを持ってあの景色を記憶していますが、いつか思い出す時には、しみじみと淡く美しい記憶に変わっているかもしれません。美化してしまう過去も美化されない過去も、どちらかが正解ではなく、すべて受け入れられるようになりたいです。
偶然すぎるバラバラな2人の出会いは、どんな記憶になったんでしょうか。2人の行先が沢山の人に見届けて頂けますように。そして、沢山の人の記憶になりますように。
加藤綾佳の映画作品
リンク
おおとも ひさし @tekuriha
構想に12年以上、加藤綾佳の新作「東京遭難」は互いを知らない男女のロードムービー(コメントあり) -
"「東京遭難」は東京・K's cinemaほかでロードショー。
今里真、占部房子、永井秀樹、大沢真一郎、増澤璃凜子らも出演した。 https://t.co/nQdbsdnLh2