2019年7月15日、
北海道・札幌市内で起きた“ヤジ排除問題”は、表現の自由、民主主義がおびやかされたとして当時大きくメディアで報道された。その後、北海道放送が「ヤジと民主主義」と題したドキュメンタリー番組をテレビで放送。同番組はギャラクシー賞や日本ジャーナリスト会議賞を受賞し、書籍化もされた。
排除された市民2人は原告として警察側を訴え、1審は勝訴したが高裁では判断が分かれ、双方が上告し裁判は続いている。「ヤジと民主主義 劇場拡大版」では、テレビや書籍では描けなかった当事者たちの思いを追加取材した。
公開決定に合わせて、事件現場の様子を生々しく捉えたポスタービジュアルが解禁。さらに本作の監督である
山崎裕侍(制作・編集・監督)コメント
2020年に放送したドキュメンタリー番組は様々な賞を受賞し、書籍化もされた。表現の自由をめぐる危機というテーマ性が評価された形だが、裁判はまだ続いている。異論を排除する社会の風潮や、安保政策の転換など十分な説明もなく推し進める政治の本質は今も変わらない。排除行為をしたのは1人ひとりの警察官だ。だが、本当に排除したのは何者で、排除されたのは誰か。法廷で裁かれたのは一体何だったのか。劇場版制作にあたり、素材を見返し当事者や専門家を追加取材して作品を大幅に作り替えた。テレビでは伝えきれなかった問題の深刻さと、それでもなお声を上げ続ける人間の強さが浮かび上がった。私たちの社会に生じている分断と排除を考える機会にしてほしい。
※山崎裕侍の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
長沢祐(取材)コメント
当時新人記者だった私は、まさかこの問題が映画になるとは思ってもみませんでした。「おかしいことはおかしいという」そんな当たり前のことを取材し続け4年。声を上げる大切さを追いました。
落合恵子(ナレーション・作家、クレヨンハウス主宰)コメント
「損得」と「忖度」。言葉の響きが似ているのも腹立たしいが、この二つが絡み合った政治はいつまで続くのか。
一市民としての当然の権利、表現の自由を拒絶する社会において、わたしたちは一体なにが可能なのか。
踏まれたビスケットのように崩れつつある民主主義をまずは取り戻すために、何ができるのか。
騒いでどうなる? なにも変わりはしない、と薄い笑いを浮かべて諦めるしかないのか。
この流れにブレーキをかけることができるのは、ジャーナリズムであり、わたしたち、ひとりひとりの市民しかいない。いや、ジャーナリズムに身を置くものも、まずは自らが一市民であることを忘れてはならない。
言葉を発することに、ある種の覚悟を要するこの時代に、沈黙を破る思想と姿勢を後押ししてくれる本作品。
しっかりと受け止めたい。
もの言わぬジャーナリズムや市民が、もの言えぬ社会をつくることを、改めて心に刻んで
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北海道のヤジの不当排除事件も、署名拒否も地続きだ。『暴力をめぐる対話』どこかで配信してくれ。『水俣一揆』とセットでよろしく。映画『ヤジと民主主義』も全国で上映してくれ。
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