春画の魅力に迫るドキュメンタリー映画「
葛飾北斎、喜多川歌麿ら名だたる浮世絵師たちが並々ならぬ情熱を注いだ春画。「美」「技」において超一級の芸術と呼べる作品が数多く生み出されたが、時代が江戸から明治に変わると“猥褻画”として取り締まりの対象となり、日本文化から姿を消してしまった。しかし昨今は出版物や展覧会を通して再評価の機運が高まり、2015年開催の「春画展」に触発されて企画された劇映画「
「春の画 SHUNGA」で映し出されるのは、北斎による“蛸と海女”、歌麿の「歌まくら」、鳥居清長の「袖の巻」、鈴木春信のユーモラスな「風流艶色(ふうりゅうえんしょく)真似ゑもん」、大名家への嫁入り道具と伝えられる肉筆巻物、ヨーロッパのコレクター秘蔵の春画幽霊図など、バラエティに富んだ傑作の数々。歌川国貞による、源氏物語のパロディ「正写相生源氏(しょううつしあいおいげんじ)」の“極初摺り”も登場する。
監督を務めたのは、ディレクターとして数々のドキュメンタリー番組を手がけてきた
本作には
※「春の画 SHUNGA」はR18+指定作品
平田潤子 コメント
なぜ日本にはこんなにもエロなアートがあるんだろう? この圧倒的なクオリティと成熟はなぜ? そんな好奇心から春画をめぐる旅をはじめました。ご先祖さまたちの性に対する飽くなき探求心に、感心したりあきれたり…でも撮影を通して感じたのは、生そのものの持つ官能性と、美しさでした。
めくるめく春画の世界に描かれた、ちょっとおかしくて愛おしい人間たち。今と変わらぬ彼らの姿を、ぜひのぞき見てください。
小室直子(企画・プロデュース)コメント
本作は2019年の夏ごろから企画をはじめました。本年10月13日公開の劇映画「春画先生」(塩田明彦監督、ハピネット・ファントムスタジオ配給)を制作する中で、あまりに春画世界が奥深くしかも、書籍でしか知ることのできない興味深いエピソードや作品にあふれていることを知りました。テレビでは放送できないけれど、映画館であれば映像で春画世界をもっと多くの皆様に紹介できると制作を決意しました。今まで春画について聞いたことがあるけど、良く知る機会がなかった皆様に楽しんでいただけると思います。
橋本佳子(プロデューサー)コメント
5年前、日米国際共同制作の番組「江戸あばんぎゃるど」を制作しNHKで放送した。浮世絵をテーマにしながらもテレビという性質上、春画には触れることが出来ず、今回ついにその素晴らしさを描くことが叶えられた。期せずして出演者、スタッフに女性が多く集まった本作。その視点からタブーの存在として秘匿されてきた春画の豊穣な世界を紐解き、軽やかに令和の時代に解き放した。
観月 @mdk_7_
映画館の予告篇で面白そうなの引き当てたw観たいw https://t.co/lVGldQTwKA