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8月18日に初日を迎えた本作は、「愛うつつ」「きみは愛せ」の2作で“愛しているがゆえにセックスをしない”というテーマを描いてきた葉名の商業デビュー作。自主映画監督の青年まるおと、彼のかつての恋人で今は夫とのセックスレスに悩むアキとの関係が描かれる。
まるお役の平井は「最初に企画書を見たとき、(まるおが)元カノに6年ぐらいこじらせたりしていて。自分も昔の恋愛とか、そういうものを引きずるタイプなので、気持ちがわかるとワクワクしてオファーを受けた記憶があります」と振り返る。共演者への印象を尋ねられると、「長村さんはめっちゃおもろい。本編を観て、めちゃめちゃ達者な人やなと思いました。おもろいところを取っていく憎い人」「冨手さんはもともと一方的に知っていて、すごく素敵な女優さんだなと思っていたので。今後ほかの作品でももっと絡んでいきたいですね」と1人ひとり丁寧に紹介していこうとするが、「巻きで行かんと! 焦るわ!」と大慌て。そんな平井をよそに、ほかの共演者たちは「あとでまとめて聞くので」とほほえみながら司会者に進行を促した。
アキ役の伊藤は平井とダブル主演を務めたうえ、今回が映画初出演。「半信半疑でしたが、台本をいただいて、平井さんの隣に自分の名前があるのを見て、やっと実感が湧きました。自分の持っているものをすべて出しきって、体当たりで挑まなければという気持ちでした」と述べ、充実感をにじませた。
またキャスト陣とほぼ同世代である葉名との撮影を、キャスト陣は「楽しかった」「話しやすかった」と口々に述懐する。長村は「撮影初日が終わったとき、監督が顔を真っ赤にして『今日楽しかったー! うまくいきそうだ!』と言っていて。それがすべてじゃないですか。でも2日目は体調を崩したらしく毛布にくるまっていて(笑)。緊張すると熱が出るらしく、繊細さがここにも表れていると思いました」とエピソードを披露。冨手も「作品から繊細なイメージが伝わってきていましたが、実際に監督に会ってみたらやっぱり繊細で。お芝居の指示も1つひとつ丁寧にしてくださり、やりやすかったです。撮影が終わってからの飲み会で、ようやくちゃんと楽しくおしゃべりできました」と明かす。
信頼関係を築いた葉名とキャスト陣の空気感に、司会者から「これが次の展開につながってくるといいですね」という言葉が飛び出すと、中山は「“2”ですかね」とポツリ。平井は「『きみとまた2』? ダサッ(笑)。10年後まだこじらせてるんじゃないですか? (劇中でも)答えが出ているわけじゃないですからね」と思い描き、共演者たちの笑いを誘う。そして最後に平井は「この映画に出てくるのは、社会全体で見るとマイノリティな考え方の人たちかもしれないですけど、それを否定するんじゃなく『こういう人もいるんだ』とか『このキャラクターには憤りを感じる』とか、いろいろあると思います。そういうゴチャゴチャした感情が湧き出たなら、映画がとしては成功なんじゃないかと。家に帰っても『きみとまた』についていっぱい考えててもらえるとうれしいです」と観客に語りかけた。
「きみとまた」は全国で上映中。
※「きみとまた」はR15+指定作品
「きみとまた」予告編
平井亜門の映画作品
リンク
おおとも ひさし @tekuriha
「きみとまた」平井亜門、“こじらせ主人公”に共感「自分も引きずるタイプなので」(写真13枚)
"キャストの平井亜門、伊藤早紀、長村航希、中山求一郎、久保乃々花、冨手麻妙、監督の葉名恒星が登壇した。
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