柄本佑「生れてはみたけれど」リメイク主演に驚き、「小津作品は観るものだと思ってた」

「連続ドラマW OZU ～小津安二郎が描いた物語～」の第2話「生れてはみたけれど」で、柄本佑が主演を務める。脚本・演出は「かぞくいろ―RAILWAYS わたしたちの出発―」の吉田康弘が担当した。

「連続ドラマW OZU ～小津安二郎が描いた物語～」では、映画監督・小津安二郎の生誕120年を記念して、彼の初期サイレント映画群がドラマリメイクされる。第1話は田中圭が主演、城定秀夫が脚本と監督を担う「出来ごころ」が放送・配信される。

1932年公開の「大人の見る繪本 生れてはみたけれど」をもとにした「生れてはみたけれど」は、子供の純真な目線を通して、大人の悲哀を描く物語。息子たちの前では威厳のある父親だが、会社では出世のため専務に取り入ろうとする会社員・健介が主人公だ。

「お父さんは偉くなれないの？」との子供の問いに向き合う健介を演じた柄本は「小津作品は観るものだと思ってました。まさかリメイクという形で小津に関わる事が出来る人生だったとは自分で驚きでした」と語る。吉田は「主演の柄本佑さんをはじめ、突貫小僧に負けない子役たちを集結し、スタッフ共々やる気満々で撮影しました。ご期待ください」と呼びかけた。

柄本に加えて、国仲涼子が健介の妻でよき理解者の英子、染谷将太が健介が勤める会社の専務で気ままに暮らすお金持ち・岩崎に扮する。小山蒼海が健介の長男・良一役、白鳥廉が良一の弟・啓二役、土村芳が岩崎の妻・美恵役、渋川清彦がホームレス役に起用された。

全6話の「連続ドラマW OZU ～小津安二郎が描いた物語～」は、WOWOWで11月に放送・配信スタート。

連続ドラマW OZU ～小津安二郎が描いた物語～

WOWOWプライム、WOWOW 4K 2023年11月スタート 毎週日曜 22:00～
WOWOWオンデマンド 各月の初回放送終了後、同月放送分を一挙配信

柄本佑 コメント

小津作品は観るものだと思ってました。まさかリメイクという形で小津に関わる事が出来る人生だったとは自分で驚きでした。にしても、「普遍」「普遍」「普遍」。。。難しかったです。が、toughnessな吉田監督の演出でとても楽しく、本当に楽しく演ることができました。楽しかっただけに一言文句を言わせてもらいます。（撮影期間が）1週間は短いってぇ。。。現代に蘇った「生れてはみたけれど」。このタイトルの後にどんな言葉が紡がれるのか？ 観終わった後の皆様の頭ん中が楽しみです。

吉田康弘 コメント

世界に愛された小津監督の傑作のリメイクです。気合いが入らない訳がありません。90年前の映画はサイレントにも関わらず、息遣いまで聞こえてきそうな俳優陣（特に子役）の魅力的なお芝居が満載です。これに負けない表情を引き出さねばなりません。テーマは現代にも通じる人間社会のヒエラルキー。決して古びておりません。主演の柄本佑さんをはじめ、突貫小僧に負けない子役たちを集結し、スタッフ共々やる気満々で撮影しました。ご期待ください。