シンガポール、日本、スロベニアが共同制作した映画「Last Shadow at First Light(原題)」が、9月20日から30日にかけてスペインで開催される第71回サンセバスチャン国際映画祭にて、ワールドプレミア上映されることが決定した。
シンガポールの監督、ニコル・ミドリ・ウッドフォードの長編デビュー作となる本作は、シンガポール人の父と日本人の母の間に生まれたアミを主人公に据えた物語。東日本大震災後、故郷の岩手・陸前高田に帰り消息を絶った母サトミを探すため、アミはシンガポールから単身日本に向かう。彼女は東京でタクシー運転手として働く母の弟イサムに会い、陸前高田まで連れて行くよう頼むが、震災で妻を失ったイサムは気乗りしなかった。劇中では、アミとイサムがそれぞれトラウマと向き合いながら、ともに旅をするさまが描かれる。
同映画祭で、監督第1・2作を対象とする新人監督部門のコンペティションとして上映される本作。映画初出演の
撮影は、コロナ禍による延期を経て2021年11月にシンガポール、2022年4月に東京と陸前高田で行われた。ウッドフォードは「この作品で私は喪失の中にある仮初めの家族というアイデアと、母娘関係の独特な複雑さを私自身の成長体験にもとづいて探求しようとしました」とコメントしている。
「Last Shadow at First Light」は2024年に劇場公開予定。
ニコル・ミドリ・ウッドフォード コメント
私の長編デビュー作「Last Shadow at First Light」がサンセバスチャン国際映画祭に選ばれワールドプレミア上映されることになり、大変光栄です。この作品で私は喪失の中にある仮初めの家族というアイデアと、母娘関係の独特な複雑さを私自身の成長体験にもとづいて探求しようとしました。失踪した母親を探す旅に出る少女との叔父、それぞれのトラウマに直面しながら、知らず知らずのうちに互いの中に連帯と親近感を見出すのです。
うにうに @uniunichan
【映画ナタリー】白田迪巴耶・永瀬正敏ら出演、失踪した母を探しにシンガポールから陸前高田へ旅をする https://t.co/dXzcfB0507 シンガポール、日本、スロベニアが共同制作した映画「Last Shadow at First Light(原題)」シンガポール人の父と日本人の母の間に生まれたアミを主人公に据えた物語。