本作は宮崎が監督する12本目の長編アニメーションにして「風立ちぬ」以来10年ぶりの新作長編。米津は自身の幼少期から現在に至るまで宮崎から大きな影響を受け育ってきたという。コメントでは「お話を頂いたのはもう4年ほど前のことです」と切り出し、映画に参加した経緯を振り返った。宮崎がFoorinが歌う米津作詞・作曲の「パプリカ」を、ラジオで耳にしたのをきっかけにタッグが実現。宮崎による映画の絵コンテを読んだうえで、何度かスタジオジブリを訪れ、宮崎やプロデューサーの鈴木敏夫と話し合いながら制作を進めた。
米津は「近所にいる園児の声を聞きながら、黒々と落ちた木陰の中を歩いたのをおぼえています。常日ごろ狭い部屋で独り過去の記憶を辿りながら作曲をしている身からすると、それは豊かと呼ぶ他ない体験でした」と述懐。また「小さな子供の頃から宮崎さんの映画を見て育ちました。いつしかわたしは大人になり、音楽を作る人間になりました。その音楽を沢山の人に受け取ってもらえるようにもなりました。まだ至らぬ部分も数え切れないほどありますが、至らなさも含めて確かにここまで生きてきたのだと思えます」と省みながら、宮崎に向けて「今まで映画を作り続けてくれてありがとうございました。そしてこれからもずっと作り続けてください」と語りかけている。全文は下記の通り。
スタジオジブリは公式SNSを通じて、宮崎が米津へのメッセージを記した色紙画像を投稿。映画に登場するキャラクターとともに「2023年7月11日 米津玄師さん すばらしい音楽ありがとうございました 君たち~監督みやざきはやお」と書かれている。
「地球儀」は7月17日にデジタル配信がスタートし、7月26日にシングルCDが発売。シングルは160ページの写真集を同梱したパッケージとなり、初回盤・通常盤の2形態でリリースされる。
※宮崎駿の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
米津玄師 コメント
「君たちはどう生きるか」の主題歌として「地球儀」という曲を作らせてもらいました。
お話を頂いたのはもう4年ほど前のことです。一番最初は驚愕すると同時に「何故自分なのか」と困惑しました。曰く、宮崎さんがFoorinのパプリカをラジオで耳にしたのをきっかけにわたしに白羽の矢が立ったようです。5冊分にもなる重たい絵コンテを頂き、宮崎さんから説明を受け、恐る恐る作曲に取り掛かりました。今や遥か遠い昔の出来事のように感じています。
この4年間のあいだ、幾度か小金井のスタジオへと足を運び、宮崎さんや鈴木さんとお話をさせて頂いたのですが、その殆どが不思議なくらい気持ちよく晴れた日でした。近所にいる園児の声を聞きながら、黒々と落ちた木陰の中を歩いたのをおぼえています。常日ごろ狭い部屋で独り過去の記憶を辿りながら作曲をしている身からすると、それは豊かと呼ぶ他ない体験でした。
小さな子供の頃から宮崎さんの映画を見て育ちました。いつしかわたしは大人になり、音楽を作る人間になりました。その音楽を沢山の人に受け取ってもらえるようにもなりました。まだ至らぬ部分も数え切れないほどありますが、至らなさも含めて確かにここまで生きてきたのだと思えます。
「地球儀」は「君たちはどう生きるか」の為の曲であり、わたしが今まで宮崎さんから受けとったものをお返しする為の曲でもあります。今まで映画を作り続けてくれてありがとうございました。そしてこれからもずっと作り続けてください。
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