1988年生まれの俳優たちが立ち上げた映像製作チーム・889FILMによる初長編映画「
高知を舞台とする本作では、季節の名前を持つ孤独な3人が不器用に関わり合うことで、自らの喪失感と向き合うさまが描かれる。女性のもとを転々としながら暮らす青年・フユを
林は「フユの孤独と不安に向き合いながら、彼が生きていくための喜びを一緒に探していきました」、小林は「年を重ねると、失うものもあれば、新たな発見もあるということを知らされた作品」と本作への思いをつづる。俳優としても活動し、本作では監督・脚本を担った889FILMの
「ロストサマー」は東京・新宿武蔵野館ほかにて公開。なお高知・Kinema Mにて先行公開されることも決まった。
林裕太 コメント
フユの孤独と不安に向き合いながら、彼が生きていくための喜びを一緒に探していきました。
小林勝也さんが演じる秋との交流は幸せそのものでした。
桂浜での撮影で、秋の肩に頭を乗せると、意外とがっしりとしていて、仄かに香る懐かしい匂いに、心が安らいだのを覚えています。
この作品に関わっていく中で、疲れたり、不安になったりしたら、誰かに寄り掛かってもいいんだと思えるようになりました。
「ロストサマー」は誰かに寄り添える映画です。
1人でも多くの人に届いてほしいです。
小林勝也 コメント
“自分らしく生きる”というのはなかなかむつかしいものです。
私の実年令に近い(私の方が上)“アキ”も失ったものをかかえた孤独な老人ですが、他者へのやさしさと、自分の気持に正直に生きることによって、少し光が見えてくるのではないでしょうか。
年を重ねると、失うものもあれば、新たな発見もあるということを知らされた作品でした。
みなさまも、そんな風に観て、「ロストサマー」を楽しんでほしいと願っています。
麻美 コメント
昨年11月に、高知の街を生きていた私たち撮影隊と、秋・フユ・そして春。「ロストサマー」には、そんなわれわれの息づかいが、ちゃんと映っていると思います。世界中、どこの街にもいるはずの孤独な3人が、精一杯生き抜く“瞬間”をぜひ見届けてください。
過去や未来におびえて、つらい日々をすごしているあなたに観ていただきたくて、つくった映画です。「ふつう」とか、「常識」とか、そんな「くくり」に入れなくて、寂しい思いをしているあなたに届いてほしい。
秋とフユと春。3人が、名前のない関係の、新しい名前となれますように。
林裕太の映画作品
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おおとも ひさし @tekuriha
"女性のもとを転々としながら暮らす青年・フユを林裕太、妻に先立たれた老人・秋を小林勝也(文学座)、多忙な夫との生活に虚しさを抱える女・春を中澤梓佐が演じた。そのほか廣田朋菜、関口アナン、椿弓里奈、土屋壮、橋野純平、松浦祐也らが共演に名を連ねている。
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