「鉄男」「野火」「斬、」などで知られる
「ほかげ」は、戦場で飢えや孤独、恐怖に苛まれながらさまよい歩く兵士の変貌を捉えた「野火」、幕末を舞台に生と暴力の本質に迫った「斬、」の流れを汲む作品。戦争に近付く現代の世相を問う物語で、終戦直後、生き延びた人々が抱える痛みと闇が描き出される。塚本は「終戦企画と銘打って準備撮影を進めた『ほかげ』。世界の動きが怪しくなってきた今、どうしても作らずにおれなかった、祈りの映画になります」と同作について語った。
趣里が演じるのは、戦争に翻弄された1人の女。期せずして出会った戦争孤児との関係にほのかな光を見出す役どころだ。そして森山は片腕が動かない謎の男に扮する。趣里は「憧れの塚本組。一生忘れられない経験をさせていただきました」と、森山は「荒廃した世界で必死に生き延びようともがく主人公の無垢な瞳を通して見える世界は、塚本監督のまなざしそのものであり、あるいは、あなたの目に映る、私たちが生きるこの世界に対する視座でもあるのかもしれません」と思いをつづった。
※塚本晋也の塚は旧字体が正式表記
塚本晋也 コメント
「ほかげ」は、「野火」「斬、」の流れを汲む作品になります。
研ぎ澄まされた感性の趣里さんと森山未來さん、そして新しい才能と魅力的な俳優さんたちが、終戦直後の火と影の世界を生きてくださった─。
終戦企画と銘打って準備撮影を進めた「ほかげ」。世界の動きが怪しくなってきた今、どうしても作らずにはおれなかった、祈りの映画になります。
趣里 コメント
憧れの塚本組。
一生忘れられない経験をさせていただきました。最高のキャスト、スタッフさん、そして塚本監督と映画作りが出来たことが本当に幸せです。たくさんの心に留めておかなければならないことを教えていただきました。一瞬一瞬の感覚が愛おしく、悲しく、今でも忘れられません。
「ほかげ」
どうか皆さまに届きますように。
森山未來 コメント
戦後の騒乱をさまよう報われない魂たち。
そんな生きた亡霊たちを執拗に追い続けるまなざし。
荒廃した世界で必死に生き延びようともがく主人公の無垢な瞳を通して見える世界は、塚本監督のまなざしそのものであり、あるいは、あなたの目に映る、私たちが生きるこの世界に対する視座でもあるのかもしれません。
このような素晴らしい作品に関わらせていただけたことを、心から嬉しく思っております。
藤田直哉@『ゲームが教える世界の論点』『新海誠論』 @naoya_fujita
おー、これは楽しみだなぁ
塚本晋也、新作「ほかげ」で戦争を生き延びた人の痛みと闇を描く キャストに趣里・森山未來(コメントあり) https://t.co/IJOR3fSD91