薬物依存者の“受難”を描く「
本作は薬物依存の壮絶な実態、虐待の連鎖、隠蔽、そして依存の原因を映し出していく社会派ドラマ。自分勝手に生きてきた兄ショウタは、唯一の家族であった祖母の死をきっかけに、薬物依存の更生施設で暮らす弟ユウサクを引き取ることに。弟を救おうと、弟の人生をもとにした映画「命の満ち欠け」の脚本を書き始める。一方、新しい生活になじめないユウサクは薬物の禁断症状に苦しみ始め、更正施設で起きたある事件を思い出していく。本作が初監督作となる
「海辺の彼女たち」を手がけた藤元は「スクリーンに迸る命の躍動が、ボクたちに生きることを渇望させる」と述懐。矢野は「命とは、この世に産まれ落ちた瞬間に存在するのではなく、生きていることを意識して、初めて鼓動が脈打つのだと、この映画に思い知らされた」、福名は「主人公の表情、仕草、目線、全てを取り逃がしたくない一心で食い入るように観ました」、「Winny」の監督・松本は「苦しみを背負って産み落とされた本作は、まさに救いそのものだ。命を削り全身全霊で臨んだ制作陣に、心からの祝福とエールを贈りたい」とつづった。公開中の予告編には、兄弟が縁側で会話するさまや、ユウサクが過ごしてきた更生施設の様子が収録されている。
「命の満ち欠け」は、7月1日より東京・新宿K's cinemaほか全国で順次公開。「海辺の彼女たち」「Winny」にも参加した
藤元明緒(映画作家)コメント
スクリーンに迸る命の躍動が、ボクたちに生きることを渇望させる。俳優たちの情熱が結集した奇跡の一本。ぜひ映画館で!
矢野瑛彦(映画監督)コメント
力作。まるでドキュメンタリーを観ているかのような感覚になった。命とは、この世に産まれ落ちた瞬間に存在するのではなく、生きていることを意識して、初めて鼓動が脈打つのだと、この映画に思い知らされた。
福名理穂(劇作家)コメント
主人公の表情、仕草、目線、全てを取り逃がしたくない一心で食い入るように観ました。家族の幸せを願っているけれど、正解が分からないもどかしさをヒシヒシと感じてとても切なかったです。依存症の人が取り残されない世界を私も願っています。是非、観て欲しいです。語り合いましょう。
松本優作(映画監督)コメント
人間であることを忘れなさい。その恐ろしい言葉が脳裏に焼き付き離れない。あちら側とこちら側。そのギリギリのラインで苦しむ主人公を中心とした本作には、人間の醜さと怖さ、そして微かな救いが確かに映っている。苦しみの中に救いはあるのか。もしかしたら、苦しみの中にしか救いはないのかもしれない。苦しみを背負って産み落とされた本作は、まさに救いそのものだ。命を削り全身全霊で臨んだ制作陣に、心からの祝福とエールを贈りたい。
藤元明緒の映画作品
リンク
朧気 @vague23
昨年の映画祭で見た人たちからの評価が高かったので気になってる。
予告を見ると、2019年に参加したリカバリー全国フォーラムの薬物依存症回復に必要なものの基調講演を聞いた時のことを思い出してしまう。 https://t.co/vPRrvGXQHc