カンテレ・フジテレビ系で2022年10月から12月にかけて放送された「エルピス―希望、あるいは災い―」では冤罪事件に立ち向かう主人公を繊細に演じ、2022年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」ではささやくようなナレーションが話題に。長澤は「昨年は毎日さまざまな撮影に行き、2週間に1回はナレーション録りに行くという、どっぷりと作品作りに浸った1年になりました。作品作りは大変なことがたくさんあります。でも1つひとつの仕事をやり遂げられたのはスタッフの皆さんのおかげだと再実感できました。ありがとうございます」と思いを口にする。
「エルピス」では内面に葛藤を抱えた難しい役どころに挑んだ。「浅川恵那という女性は主人公らしからぬというか。自分の気持ちに素直で、でも人からは『しっかりして』と思われるような不安定さがあったんですけど、私自身も共感できる部分があったりして。一緒に悩みながら演じたように思います」と振り返る。「鎌倉殿の13人」では脚本家・三谷幸喜のリクエストを完遂。「ささやき声を注文してきたのは三谷さんでした。作品全体を観ると意味が伝わる演出をしてくださったおかげで、私のナレーションが成り立ちました。私は言われるままやっただけ。すべて三谷さんのおかげだと思っています」とほほえんだ。
サプライズゲストとして「エルピス」の演出を担当した
なお「エルピス―希望、あるいは災い―」はテレビ部門の大賞も受賞し、プロデューサーの関西テレビ・佐野亜裕美が登壇。「タブーに切り込んだ意識のないまま放送してしまったら、『大丈夫だった!?』『リアルでびっくりした』など他社の方々から声を掛けていただきました」と放送当時を振り返り、続編の可能性について尋ねられると「たぶん1mmもない(笑)。志が通ずるものを作りたいと思いつつ、もうスタッフもキャストも次に進んでいるので、今日の喜びを忘れずまた新しいドラマを作っていきます」と力を込めた。
映画ナタリーでは、贈賞式の様子を引き続きレポートする。
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大根「振り返ると、僭越ながら昨年のテレビドラマ回を代表する2作品だったと思います。そこで重要なポジションを演じられた“まーちゃん”がこの賞を受賞するのは、ふさわしいし当然のこと」/長澤まさみ、2022年はどっぷり撮影漬け 「エルピス」個人賞&テレビ大賞の栄冠に https://t.co/qZNHFcrAIw