坂東龍汰、“みんなで演じる”映画作りに感慨　伊東蒼は新人賞を手にさらなる飛躍誓う

第32回日本映画批評家大賞の授賞式が本日5月16日に東京・東京国際フォーラムで開催され、新人男優賞（南俊子賞）の坂東龍汰、新人女優賞（小森和子賞）の伊東蒼が登壇した。

日本映画批評家大賞は、映画界を励ます目的のもと現役の映画批評家たちが選定する映画賞。「フタリノセカイ」でトランスジェンダーとして葛藤する真也を演じた坂東は「まさか自分がこのような栄誉ある賞をいただけるとは思ってもいなかったので、光栄であり、うれしい気持ちでいっぱいです」とトロフィーを手に笑顔を見せる。

また坂東は「この役を果たして演じ切れるのかと素直な不安がありました。同時に、この役をやらないと一生後悔するという思いもありました」と回想し、台本の最後のページに書かれた「みんなで演じる」という言葉を口にする。坂東は「映画はみんなで一つの目標を持って、熱を持って、いい作品を作ろうという思いを作るんだと。その言葉に心が軽くなったのを覚えています」と明かした。

「さがす」での演技が評価された伊東は「小さいときからずっと映画が大好きで、そんな映画でお芝居ができることを感謝しています」と喜びをあらわにし、「これからも大好きな映画でお芝居ができるようにがんばっていきたいです。『賞をこの人にあげて正解だった』と思っていただけるよう精進したい」とさらなる飛躍を誓った。同作は「指名手配中の連続殺人犯を見た」と言い残して姿を消した父と、その行方を追う娘の姿が描かれるミステリー。佐藤二朗が父・原田智、清水尋也が指名手配中の連続殺人犯・山内照巳、そして伊東が原田の娘・楓を演じた。

式には、新人監督賞を受賞した「MONDAYS／このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない」の竹林亮も出席。竹林は「イリュージョンのようなことが起きている感覚。チームの皆さん、関わった皆さんに感謝します。これを励みにがんばりたいです」とコメントした。

映画ナタリーでは、同授賞式の様子を引き続きレポートする。