「
本作は任天堂のゲーム「スーパーマリオ」をベースに、米ブルックリン在住の配管工マリオが不思議な世界に迷い込み、離ればなれになってしまった弟ルイージを見つけ出すため冒険を繰り広げる物語。キノコ王国の住人であるピノキオ、王国を統治するピーチ姫の助けを借りて、マリオは大魔王クッパに立ち向かう。任天堂は「怪盗グルー」「ミニオンズ」「SING/シング」などを手がけたイルミネーションとタッグを組み、7年の歳月をかけて完成させた。ワールドワイドの興行収入では3億7557万ドルを叩き出し、アニメーション映画のオープニングとして歴代新記録を樹立している。
「僕にとってはアニメーションデビュー。こんなに派手に飾らせてもらって」と、ピノキオの絵柄で飾られた座席を見渡した宮本。まず企画が始動したきっかけを聞かれると「映画を作ってみてもいいかなと話をいろいろとしてました。10年ほど前にクリスさんと会う機会があって。そこで、クリスさんの映画の作り方と、僕のゲームの作り方が似ていると盛り上がった。それならクリスさんと一緒に作ってみたら面白いんじゃないかと進んでいったんです」と振り返る。イルミネーションを創業した2007年頃から日本のクリエイターとの協業を熱望していたメレダンドリは「それから、さらに時が経って、こうして形になりました。宮本さんと会えるとわかったときは本当に興奮しました」と明かす。
マリオの生みの親である宮本は「実は大きなスクリーンにマリオが出てくるとどうなるのか?と少し心配していました。40年前に8bitで描いた平面のドットから、NINTENDO64で3Dになってだいぶ進化したんですよ。それでもまだパペットのような印象。映画が完成するにつれて、今回でやっと“人間になった”という手応えを感じました。皆さんにも同じように思ってもらえるはず」とコメント。西野から制作へのこだわりについて質問が飛ぶと、宮本は「ゲームを大好きな人を裏切らない。そしてゲームを知らない人も面白く思える。そんなうまい話があるか? それをどうやって実現しようかと練りました。ゲームによって家族がそろってリビングで楽しい時間を過ごした。同じように劇場でも1時間半、誰もが楽しめるものを作ろうとしました。仕上がってみると、けっこうゲームに沿ってるんです」と答える。
メレダンドリは宮本、そして任天堂チームとの制作を振り返り「デザイン、設計、アニメーション、ストーリー、音楽など、映画に関するプロセスすべてで綿密に検討を重ねました。一丸となって細部にまでこだわって制作に臨んでいます」と話すと、西野は「本当にいろんな要素がちりばめられていて、1回観ただけじゃ追いきれないところもたくさんありました」と感想を吐露。宮本は「すごく大事なことを言っていただきました。本当に。さあ、映画の中でいくつのゲームの音楽が流れるでしょうか? 何回も観てほしい」と観客の期待を煽る。また濱口が長い歴史とさまざまなストーリーを持つゲームをどのように映画に落とし込んだのか尋ねると、宮本は「すごくわかりやすく言うと、マリオを大好きな人が観に来て『これは俺の知ってるマリオだ』と言ってもらえるかどうか。このスクリーン上でちゃんと人と思えるような動きをしているかどうか。ひたすら、それですよ」と話した。
プレミアには、日本語版に声優として参加したマリオ役の
プレミアに合わせて、共同監督を務めた
「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は4月28日より全国ロードショー。
ダイノジ・大谷 @dnjbig
宮本茂「マリオがやっと“人間”になった」、自身初のアニメーション映画に手応え https://t.co/K6bJrQ2qek