宮本茂「マリオがやっと“人間”になった」、自身初のアニメーション映画に手応え

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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」のジャパンプレミアが本日4月18日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、共同プロデューサーを務める任天堂の宮本茂、イルミネーションCEOのクリス・メレダンドリ、アンバサダーを務める西野七瀬、ファン代表ゲストであるよゐこ濱口優有野晋哉が登壇した。

宮本茂

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「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」ポスタービジュアル

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本作は任天堂のゲーム「スーパーマリオ」をベースに、米ブルックリン在住の配管工マリオが不思議な世界に迷い込み、離ればなれになってしまった弟ルイージを見つけ出すため冒険を繰り広げる物語。キノコ王国の住人であるピノキオ、王国を統治するピーチ姫の助けを借りて、マリオは大魔王クッパに立ち向かう。任天堂は「怪盗グルー」「ミニオンズ」「SING/シング」などを手がけたイルミネーションとタッグを組み、7年の歳月をかけて完成させた。ワールドワイドの興行収入では3億7557万ドルを叩き出し、アニメーション映画のオープニングとして歴代新記録を樹立している。

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」ジャパンプレミアの様子。左から西野七瀬、クリス・メレダンドリ、宮本茂、有野晋哉、濱口優。

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」ジャパンプレミアの様子。左から西野七瀬、クリス・メレダンドリ、宮本茂、有野晋哉、濱口優。[拡大]

「僕にとってはアニメーションデビュー。こんなに派手に飾らせてもらって」と、ピノキオの絵柄で飾られた座席を見渡した宮本。まず企画が始動したきっかけを聞かれると「映画を作ってみてもいいかなと話をいろいろとしてました。10年ほど前にクリスさんと会う機会があって。そこで、クリスさんの映画の作り方と、僕のゲームの作り方が似ていると盛り上がった。それならクリスさんと一緒に作ってみたら面白いんじゃないかと進んでいったんです」と振り返る。イルミネーションを創業した2007年頃から日本のクリエイターとの協業を熱望していたメレダンドリは「それから、さらに時が経って、こうして形になりました。宮本さんと会えるとわかったときは本当に興奮しました」と明かす。

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」場面カット

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マリオの生みの親である宮本は「実は大きなスクリーンにマリオが出てくるとどうなるのか?と少し心配していました。40年前に8bitで描いた平面のドットから、NINTENDO64で3Dになってだいぶ進化したんですよ。それでもまだパペットのような印象。映画が完成するにつれて、今回でやっと“人間になった”という手応えを感じました。皆さんにも同じように思ってもらえるはず」とコメント。西野から制作へのこだわりについて質問が飛ぶと、宮本は「ゲームを大好きな人を裏切らない。そしてゲームを知らない人も面白く思える。そんなうまい話があるか? それをどうやって実現しようかと練りました。ゲームによって家族がそろってリビングで楽しい時間を過ごした。同じように劇場でも1時間半、誰もが楽しめるものを作ろうとしました。仕上がってみると、けっこうゲームに沿ってるんです」と答える。

クリス・メレダンドリ

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西野七瀬

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メレダンドリは宮本、そして任天堂チームとの制作を振り返り「デザイン、設計、アニメーション、ストーリー、音楽など、映画に関するプロセスすべてで綿密に検討を重ねました。一丸となって細部にまでこだわって制作に臨んでいます」と話すと、西野は「本当にいろんな要素がちりばめられていて、1回観ただけじゃ追いきれないところもたくさんありました」と感想を吐露。宮本は「すごく大事なことを言っていただきました。本当に。さあ、映画の中でいくつのゲームの音楽が流れるでしょうか? 何回も観てほしい」と観客の期待を煽る。また濱口が長い歴史とさまざまなストーリーを持つゲームをどのように映画に落とし込んだのか尋ねると、宮本は「すごくわかりやすく言うと、マリオを大好きな人が観に来て『これは俺の知ってるマリオだ』と言ってもらえるかどうか。このスクリーン上でちゃんと人と思えるような動きをしているかどうか。ひたすら、それですよ」と話した。

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」場面カット

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プレミアには、日本語版に声優として参加したマリオ役の宮野真守、ルイージ役の畠中祐がビデオメッセージを寄せた。宮野は「マリオはルイージにとってもみんなにとってもヒーロー。でも普通の人間だからこそ挫けそうにもなるし、負けそうにもなってしまう。そんな等身大の部分がグッときましたね」、畠中は「ルイージの信じる力。小さい頃からマリオをヒーローとして信じてる。その一途さが兄弟2人を動かすパワーになる。ここがすごい素敵」とアピール。宮本は「せっかくアメリカと日本で一緒に映画を作るんだから、日本では日本語版を作ろうよ、と。ローカライズされた吹替版や翻訳版ではない。この映画は吹替ではないです。最初から脚本も日本語で同時に作ってます。だから日本語でも会話がすごく自然に聞こえると思います。日本語版と英語版、両方観てほしいです。最低2回」と続けて語った。

左からアーロン・ホーヴァス、マイケル・ジェレニック。

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マシュー・フォーゲル

マシュー・フォーゲル[拡大]

プレミアに合わせて、共同監督を務めたアーロン・ホーヴァスマイケル・ジェレニック、脚本を手がけたマシュー・フォーゲルも来日し、舞台挨拶を客席から見守った。事前に行われたレッドカーペットでホーヴァスは「マリオが大好きなら絶対に楽しめる。保証します」、ジェレニックは「子供の頃から大好きだったゲームの要素を映画に盛り込みました。皆さんにシェアできることに興奮しています」とコメント。またフォーゲルは「マリオとルイージがどれだけ愛し合ってるか、兄弟愛についての物語でもあります。2人が一緒にいれば無敵ですよ」と見どころを語っていた。

「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」は4月28日より全国ロードショー。

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(c)2022 Nintendo and Universal Studios

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ダイノジ・大谷 @dnjbig

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