1981年に出版され、世界累計発行部数2500万部を記録している「窓ぎわのトットちゃん」の主人公は、何事にも好奇心旺盛でお話好きな小学1年生のトットちゃん(=黒柳徹子)。落ち着きがないことを理由にそれまで通っていた小学校を退学させられたトットちゃんは、東京の自由が丘に実在した“トモエ学園”に転校し、自由でユニークな校風やさまざまな人々との出会いを通してのびのびと成長していく。
監督を務め、鈴木洋介とともに脚本を手がけたのは「映画ドラえもん」シリーズなどで知られる
黒柳は「最近は世界情勢がいろいろ変わってきているので、この映画を観た若い世代の皆さんに『面白かった!』と思ってもらえるといいなと思います」とコメント。八鍬は「この瑞々しさをそのまま映像化して世界中に届けることができたなら、今よりほんの少しだけ社会が明るい方向に進むかもしれません」と述べている。
映画「窓ぎわのトットちゃん」は2023年冬に全国でロードショー。
黒柳徹子 コメント
1981年に「窓ぎわのトットちゃん」を書いたあと、ものすごくたくさんの映画監督から映画にしたいと依頼がありました。よく冗談で言っているのですが、あの黒澤明監督以外のほとんど全ての映画監督から、ありがたいことにお手紙をいただいたのを今でも覚えています。ただし、本を読んでくれた皆さんの頭の中にある映像の方が良いものなんじゃないか?と思って全てお断りしてきました。そうしたら今度はアニメーションでどうですか?という話で…笑。それであれば若い方々がご覧になっても楽しめるかもしれないと思いました。今でも本屋に行って置いてあると聞くと嬉しくなりますし、本を読んだ子どもたちの感想を聞くのが楽しみです。最近は世界情勢がいろいろ変わってきているので、この映画を観た若い世代の皆さんに「面白かった!」と思ってもらえるといいなと思います。
八鍬新之介 コメント
映画化を企画したのは2016年。シリアでは化学兵器によって子どもたちの命が、国内では相模原の障がい者施設で多くの命が奪われました。そのような暗い出来事に触れる中で、アニメーションを通して社会に貢献できることはないだろうかと考えるようになりました。そんな時に出会ったのが「窓ぎわのトットちゃん」です。そこには「生と死」「戦争と平和」「思いやりと差別」など、相反するテーマが雄弁に語られていました。それも、世界中の誰もが理解することができる瑞々しい子どもの言葉で。この瑞々しさをそのまま映像化して世界中に届けることができたなら、今よりほんの少しだけ社会が明るい方向に進むかもしれません。どうぞお楽しみに。
てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
“監督を務め、鈴木洋介とともに脚本を手がけたのは「映画ドラえもん」シリーズなどで知られる八鍬新之介”/黒柳徹子「窓ぎわのトットちゃん」アニメ映画化、監督は「ドラえもん」の八鍬新之介 - 映画ナタリー https://t.co/VxaAvcbaB8