第73回ベルリン国際映画祭コンペティション部門で金熊賞を受賞した本作は、パリ・セーヌ川に浮かぶ木造建築の船、デイケアセンターのアダマン号に乗る人々を追ったドキュメンタリー。文化活動を通じて精神疾患者の支えとなる時間と空間を提供するアダマン号を運営するのは、精神科医療の世界で起こる質の低下や非人間化の波にできる限り抵抗しようとするチームだ。患者、スタッフが区別なく生き生きと過ごすこの場所を、フィリベールは「奇跡」と称している。
フィリベールは金熊賞受賞の際に「ドキュメンタリーとフィクションを区別せずに賞を与えてくれたことに感謝している。精神疾患への人々が抱く偏見を変えたいし、生産性がない人々に税金を使うのは無駄という風潮にあらがいたい」とスピーチしている。フィリベールに惚れ込み、20年来の交流を持つ配給会社ロングライドが「人生、ただいま修行中」に続いて日仏共同製作として参加した。
YouTubeでは特報が公開中。
関連記事
ニコラ・フィリベールの映画作品
リンク
映画ナタリー @eiga_natalie
ベルリン国際映画祭で金熊賞受賞、ニコラ・フィリベール監督作が4月公開(写真15枚 / 動画あり)
https://t.co/WPQvTq1ygc
#アダマン号に乗って #ニコラ・フィリベール https://t.co/dgkyO0SNc0