ボーイフレンドを亡くし、過食状態になった男チャーリーの最期の5日間が描かれる本作。チャーリー役の
体重272kgのチャーリーを演じるため、フレイザーには特殊メイクが施された。メイキング映像には、フレイザーが次第にチャーリーに変貌していく様子がタイムラプスで切り取られている。フレイザーは毎回スタジオに早く入り、4時間以上かかるこの特殊メイクを施されてから撮影に臨んだ。
顔を分厚いメイクアップで覆いすぎて感情が見えづらくなることを避けなくてはならないと考えていたアロノフスキーは、絶大な信頼を寄せる特殊メイクアーティストのエイドリアン・モロットに相談。モロットは史上初の100%デジタル技術による特殊メイクを開発した。さらにフレイザーが顔の筋肉を自由に動かせるようにするために、3Dモデリングを使ってデジタルスカルプチャーを作成。その後、クレイ(粘土)を使ったスカルプチャー作りを省いて、すぐに3Dプリントを行った。
ボディも同様にデジタル技術で制作。ファットスーツは5人がかりで着脱せねばならないほど重かったが、フレイザーは「あれを着た状態で動けるようになるまで、徹底的なトレーニングを行った。そんなところに筋肉があったのか、と思うような筋肉がたくさん鍛えられたよ。肉体的には今まで演じてきた役の中でダントツでハードだった。若い頃、砂漠の中で走り回ったことなんて、これに比べればなんてことないよ!」と笑う。
なおファットスーツの中にはF1ドライバーのクールスーツに使われているような冷却システムも内蔵されていたが、暑いことに変わりはなかった。しかし最終的には、スーツを脱いだ際にバランスを失い、眩暈を覚えるほど体になじむようになったという。
A24製作の「ザ・ホエール」は4月7日に東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国で公開。
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