1992年に結成、1994年にメジャーデビューしたサニーデイ・サービス。解散、再結成などを経て現在は
ナレーションを
カンパニー松尾は「タイパ、コスパじゃない、時間をかけた栄養たっぷりな映像を是非、体感してください」、曽我部は「松尾監督の映像は素直で、そして可愛くて、色っぽい。ともすれば川面の油の反射のようにギラつくばかりのぼくらの日々に、こんなにポップな色をつけてくれたことを感謝している」とコメントしている。YouTubeでは特報が公開中。
カンパニー松尾 コメント
今回、とあるきっかけでサニーデイ・サービスのドキュメンタリーを撮ることになり、2020年春から2021年秋までカメラを回した。
撮影を始めた2020年春、サニーデイは、新メンバー大工原幹雄(だいくはらみきお)の加入、13枚目のオリジナルアルバム「いいね!」の発売、さらに全国ワンマンツアーも予定され、さあ、これからというタイミングでパンデミックが起き、世界が変わった。
緊急事態宣言が発令され、音楽活動も休止となり、先が見えない中、徐々に活動を再開し、もがき葛藤しながらも、音楽を通じて個人や社会とコミュニケートしながら進んでゆくバンドの姿を目撃した。
ボーカル曽我部さんのこうありたいという意志や溢れ出る感情、ベース田中さんの頑固さとラーメンへの偏愛、ドラム大工原さんの快活さと大胆さ、そんなこんなを乗せて、バンドは北は北海道から南は九州まで車で走る。
その道中、曽我部さんや田中さんが握るハンドルの横でいろんな話を聞いた。
たぶん、大工原さんが入ったことで、いい意味フレッシュな関係になり、バンドが成長する過程として、過去の話も含め色々話せたと思う。
さらにツアーの合間にサニーデイを知る多くの関係者からバンドの歴史や逸話を聞いた。
なんせ1992年の結成からメジャーデビュー、解散、再結成までしてるバンドだもん、出るは出るは面白い話が...そんなこんなをまとめたら2時間25分になった(汗)。
もちろん、サニーデイはバンドであり、バンドの思いは音楽で表現されている。
なので、その音楽を映像でどう見せ、何を伝えるのか、そう考えながら作った。
活動30年の歴史と重みを踏まえつつ、新旧の貴重なライブシーンで綴る最新最高のサニーデイ・サービスです。
もし、よかったらサニーデイとのちょっと長いドライブにお付き合いください。
ちなみに撮影で全国を回る中、曽我部さんとはカレーを食べ、田中さんとはラーメンを食べ、みなさんとはうどんを食べました(太った)。
そんなタイパ、コスパじゃない、時間をかけた栄養たっぷりな映像を是非、体感してください。
待ち合わせは、全国各地のスクリーンにて。
あと、実は僕自身が、1994年のデビュー以来、ずっと彼らのファンでした。
そして、今回の撮影を通じてもっともっと好きになりました。
曽我部恵一 コメント
バンドがCDを初めて出してから30年経ったのだという。あの頃はお金もなくて、レコーディングや練習をするたびに、ぼくは借金を作っていた。そんな頃の自分もこの映画には映っている。長く続けようと思ったわけでも、使命感に駆られたわけでもなく、ただがむしゃらにやってきただけだ。その得体の知れない「がむしゃら」の正体を、カンパニー松尾監督は撮ろうとしたんじゃないかな、と思う。独善的で、無責任な30年だ。ただただ楽しくありたいが、そうじゃないことも多々ある。そんな空気もこの映画には映っているかも知れない。正直な話、なんにもわからずにやっているのだ、ぼくはこのバンドを。でも、「生きている」とは言える。誰の何のためになるかわからなくても、生きている、と。いちど解散したから、一回死んだ、とも言える。しかし、復活して、まだなにやら、やっている。死んでしまった晴茂くんは、どんな気持ちだったんだろう。このところ、そんなことを考える。
30年やっても、やり足りないと感じるのは、満足がないからか。いつか満足できるだろうか。思えば、どうしても幸せになりたくて、始めたことだった気もする。幸せというのはどこにどんな形で転がっているのだろう。映画の中に風船が風に舞うシーンがある。いちばん好きな場面だ。この可愛くて色っぽい絵の先に、幸せについての逡巡に対する美しい解答が示されているような錯覚をおぼえる。2番目に好きなシーンは、クリスマスの雑踏。エスカレーターのシーン。幸せはひょっとしたら、この絵のなかにあるんじゃないか?
松尾監督の映像は素直で、そして可愛くて、色っぽい。ともすれば川面の油の反射のようにギラつくばかりのぼくらの日々に、こんなにポップな色をつけてくれたことを感謝している。
ガタヲ @no_doremi
青春ど真ん中!
サニーデイ・サービス初となるドキュメンタリー映画が公開、監督はカンパニー松尾 - 映画ナタリー
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