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本作は、イスラム説話集「千夜一夜物語(アラビアンナイト)」をモチーフにした物語。3000年にわたり幽閉されていた孤独な魔人ジンにイドリス・エルバが扮し、ジンと時空を超えた旅に出る学者アリシアをティルダ・スウィントンが演じた。
ミラーは「この物語に惹かれたのは、我々人間が自問するようなテーマがたくさんあるように感じたからです」と述べ、「愛を定義するものはなんなのか? ストーリーとはなんなのか? なぜ私たちはストーリーを語るのか? そういったものに興味を持っていました」とコメント。続けて「観客それぞれの人生体験をベースにして、この作品に意味を見出していただきたい。それができる映画だというところがこの作品の魅力だと思います」と言及する。
ミラーが手がけた「マッドマックス 怒りのデス・ロード」にも出演していたメリッサ・ジャファーが本作に参加していることに話が及ぶと、彼は「メリッサは素晴らしい役者で人柄に惚れ込んでいます。キャリアが進んでいく中で、繰り返し一緒に仕事をしたいと思うような素晴らしい役者さんと何人も出会ってきました。監督は偉大なる役者には中毒になり、何度でも仕事をしたくなるんです」と述懐。また「アラビアンナイト 三千年の願い」の撮影監督ジョン・シールについては「言葉を重ねなくても、僕の意図を汲み取ってくれる。どうしても参加してほしかったので、一生懸命口説きました」と明かした。
イベント中盤には「マッドマックス 怒りのデス・ロード」を劇場で40回鑑賞したという観客が登場し、ミラーが顔をほころばせる場面も。「劇場で公開されるほか、配信のみという映画もあるがその点はどう思っているか?」という質問が飛ぶと、ミラーは「映画は進化・変化していくもので、作り手としてそれは念頭に置かなければいけないことです。劇場で公開されること、配信されることは両方いいものだと思っています」と話し、「映画館で見知らぬ人たちと、1つの物語を分かち合う、一緒に笑ったり、涙したり、緊張したりすることが大好きです。そういう映画を作りたいと思っています」と口にする。そして「配信などの場合は、細かいところまで観てもらえるのがいいところ。ダメ出ししたり、新しい発見があったり、それが面白い。それを意識して今は映画を作っています」と語った。
「アラビアンナイト 三千年の願い」は2月23日に東京・TOHOシネマズ 日比谷ほかで公開。
ヒナタカ@映画 @HinatakaJeF
ジョージ・ミラー監督が語る、映画館で観る映画と配信で観る映画それぞれの良さ、とても良いな……!
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