イオセリアーニ映画祭に向けマチュー・アマルリックからコメント、著名人の絶賛も続々

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オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~」で日本劇場初公開される「月の寵児たち」の本編映像と、同作に出演したマチュー・アマルリックのコメントが到着した。

「月の寵児たち」場面写真

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「オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~」ビジュアル

「オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~」ビジュアル[拡大]

「月の寵児たち」はオタール・イオセリアーニが故郷ジョージアからフランスのパリに拠点を移し初めて手がけた長編作品。画廊主と愛人の技師、鉄砲店主、美容師、警視、空き巣の父子、過激派の音楽教師、娼婦、暗殺者、ホームレスなどの行動がが主役、脇役の区別なく描かれる群像劇となっている。

「月の寵児たち」場面写真

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「月の寵児たち」場面写真

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空き巣の息子を演じたアマルリックは、映画祭の開催に向けて「皆さんはなんと幸運なのでしょう! あなたたちは1人の映画作家を発見することになるのです。彼のおかげで世界は再び、生きていてよかったと思えるもので一杯になる」とコメントをつづった。本編映像はYouTubeで公開中だ。

たなかみさき描き下ろし「月の寵児たち」イラスト

たなかみさき描き下ろし「月の寵児たち」イラスト[拡大]

さらに、映画祭のラインナップから劇場初公開作をひと足早く鑑賞した著名人より絶賛の声が届いた。映画監督の山田洋次、ミュージシャンの川辺ヒロシ(TOKYO No.1 SOUL SET)や矢野顕子らのコメントは以下に掲載している。イラストレーター・たなかみさきは「月の寵児たち」に寄せてイラストも描き下ろした。

「オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~」は2月17日より東京・ヒューマントラストシネマ有楽町、シアター・イメージフォーラムで開催。

マチュー・アマルリック コメント

皆さんはなんと幸運なのでしょう!
あなたたちは1人の映画作家を発見することになるのです。彼のおかげで世界は再び、生きていてよかったと思えるもので一杯になる。彼は皮肉屋だけれど心根は優しく、不条理かと思えば音楽性に富んでいて、そして可笑しい。

まずは彼が故国で撮ったジョージア映画から観始めてください。
それから彼がフランスで撮った映画。

僕はオタールのおかげで映画の世界に入ることができて、とんでもなく幸運でした。彼が僕の人生を見つけ出してくれたのです。彼は子供の頃から僕を知っており、ピアノの練習を助けてくれたし、もっとあとでは、映画の編集を手伝ってくれました。毎日彼のことを思います。彼の精神の気高さ、遊びを許す正確さ、人やものに投げる優しい、いたずらっぽい視線。今ほど彼が求められる時代もありません。
お楽しみください。

たなかみさき(イラストレーター)コメント

「月の寵児たち」

歴史、生活の中で
繰り返される愛おしさと
繰り返してしまう愚かさの同居に、
悲しさがコメディになる事を思い出していました。
場所や音、モノ、動物達がそれを関係ないみたいに側で見ている事で、その哀愁漂う人間臭さが
強調されていたのが印象的でした。

川辺ヒロシ(TOKYO No.1 SOUL SET / ミュージシャン)コメント

「そして光ありき」

舞台がアフリカ、ディオラ族の暮らす森に変わってもイオセリアーニ節は全く変わらず! むしろこの作品があっての後の傑作群なのではと思う。
セリフが無くとも伝わってくる強烈なメッセージ!

廣瀬陽子(慶應義塾大学 総合政策学部教授)コメント

「唯一、ゲオルギア」

時空を超えて、ジョージアの歴史、文化、人々の想いが交錯する形で伝わってきた。
ジョージアの全てを知る上でとても意義があり、ソ連とはなんだったかということ、ウクライナ問題の根源を知る上でも大変貴重な映画だ。

矢野顕子(ミュージシャン)コメント

「ここに幸あり」

よしっ、決めた!
わたしもここの住人になる!

山田洋次(映画監督)コメント

「汽車はふたたび故郷へ」

時間がゆっくりと心持よく流れてゆく。
こんな映画は今日ではめったに見られるものではない。
イオセリアーニは、いい監督だ。

山崎まどか(コラムニスト)コメント

「皆さま、ごきげんよう」

こんなに世の中が不条理で人生が辛く思える時、同じ世界が美しさも希望も含んでいることをチャーミングに教えてくれるイオセリアーニ監督にただ感謝したい。

オタール・イオセリアーニ映画祭 ~ジョージア、そしてパリ~

2023年2月17日(金)~ 東京都 ヒューマントラストシネマ有楽町、シアター・イメージフォーラム

<上映作品>
長編
「落葉」
「歌うつぐみがおりました」
「田園詩」
「月の寵児たち」※劇場初公開
そして光ありき」※劇場初公開
「蝶採り」
「群盗、第七章」
「素敵な歌と舟はゆく」
「月曜日に乾杯!」
ここに幸あり
汽車はふたたび故郷へ
皆さま、ごきげんよう

中編
「四月」
「エウスカディ、1982年夏」※劇場初公開
「トスカーナの小さな修道院」※劇場初公開

短編
「水彩画」※劇場初公開
「珍しい花の歌」※劇場初公開
「鋳鉄」
「ジョージアの古い歌」
「ある映画作家の手紙 白黒映画のための七つの断片」※劇場初公開

3部作ドキュメンタリー
「唯一、ゲオルギア」※劇場初公開

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※記事初出時、人名に一部誤りがありました。お詫びして訂正します。

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