田中なつ・芋生悠が姉妹役で出演、吉田奈津美の監督作「浮かぶ」公開

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第22回TAMA NEW WAVEのある視点部門に選出された「浮かぶ」が、2月3日に東京・アップリンク吉祥寺で公開される。

「浮かぶ」ポスタービジュアル

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「ひとひら」の吉田奈津美が監督を務めた「浮かぶ」の舞台は、木々が鬱蒼と生い茂る大きな森に囲まれた町。そこには古くから伝わる天狗の神隠し伝説があった。主人公の結衣は、町に残る最後の林の伐採をきっかけに、その森で年子の妹である佳世が神隠しに遭ったことを思い出す。「あの日、佳世の隣には私もいたのに、自分は選んでもらえなかった」と思いながら、風に揺れる木々に誘われるかのように、伐採前の林へ足を踏み入れていく結衣。一方、姉妹と幼なじみの少年・進は、そんな結衣の行動に苛立ちを募らせるのだった。

結衣役で主演を務めたのは「アイスと雨音」の田中なつ(旧芸名:田中怜子)。佳世を「ソワレ」「ある用務員」「ひらいて」の芋生悠、進を「裸足で鳴らしてみせろ」の諏訪珠理が演じた。YouTubeでは予告編が公開中だ。

なお本作について、映画監督の金子雅和は「古事記の木花咲耶姫と石長比売から材を得たのではないかと思われるこの物語は、天狗や鬼といった目には見えないものの正体=『心の奥底』に深く深く沈み込み、やがてよりプリミティブな『人間』の姿を浮かび上がらせるのだ」とコメント。塩田明彦は「痛くて残酷な物語。だがその痛みと共に、確かにひとりの映画作家が生まれ落ちようとしている」と述べている。

金子雅和(映画監督)コメント

芋生悠演じる妹の佳世は、登場人物たちの寵愛と畏怖を一身に受け、
まるで神のように私たち観客の眼差しをも支配する。

現代日本の地方都市に生きる10代女性を映しながら、
古事記の木花咲耶姫と石長比売から材を得たのではないかと思われるこの物語は、
天狗や鬼といった目には見えないものの正体=「心の奥底」に深く深く沈み込み、
やがてよりプリミティブな「人間」の姿を浮かび上がらせるのだ。

塩田明彦(映画監督)コメント

高校生にもなって同じ制服を着た姉と妹、その二つの肉体が廊下奥からさっと走り出してきた瞬間、明るく楽しげな様子にもかかわらず、えもいわれぬ不穏さが画面から漂い始める。顔のない同じ制服、同じ背丈の肉体。そこにこの姉妹をみつめる映画作家の確かな視線と才能がある。
痛くて残酷な物語。だがその痛みと共に、確かにひとりの映画作家が生まれ落ちようとしている。

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(c)2021 MOEWE

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おおとも ひさし @tekuriha

田中なつ・芋生悠が姉妹役で出演、吉田奈津美の監督作「浮かぶ」公開 -
"第22回TAMA NEW WAVEのある視点部門に選出された「浮かぶ」が、2月3日に東京・アップリンク吉祥寺で公開される。 https://t.co/mniBhWlwhm

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