「
本作は社会からも家族からも見放されたタクシードライバーが偶然の連鎖に導かれ、幻の絵画をめぐる一夜の“人生逆転計画”に挑むサスペンスノワール。窪塚は主人公の高木シンジ役で長編映画では18年ぶりの単独主演を果たした。共演した坂口涼太郎、葵揚の名を挙げ「単独主演をうたっていただいてるんですけど、ズッコケ3人組の話。後輩の2人に本当に助けられた。単独と言ってしまうのはおこがましくて」と吐露。18年という年月については「仕事はしてたんですけど、今まで何してたんだろう?という気分にもなりつつ(笑)。驚きながら取材を受けたりしてますね」と話した。
窪塚は出演の決め手を「牧くんの人となりも知らずに脚本を読んだら、純粋に面白くて。ワクワクドキドキする……すごくしてきた!という感じで読み進めた。最後はそうなるんかい!というオチも含めて、ぜひ一緒にやってみたいと思える作品だった」と述懐。牧はシンジは窪塚に当て書きで執筆したそうで「もともとは普通のサラリーマンがドロップアウトしてタクシードライバーになる設定。シンジはどこか不安定で、常識はありながらも、バランスを崩して極論に走る。いち視聴者として、ニュートラルの状態から一気に5速まで上げられる窪塚さんの振り幅の大きさに魅力を感じていた」と語る。窪塚は、とあるライターが書いた「弱気な暴力性を秘めてる」という言葉でシンジの人間性を紹介した。
“想定外の偶然”にまつわるエピソードを聞かれると、窪塚は息子の窪塚愛流が出演した映画「少女は卒業しない」のイベントが本日夕方に開催されることに触れ「何かしらのシンクロニシティだなあ、と。先日、某雑誌で親子で表紙の撮影をしたんだけど、久々に話をして、成長してんじゃんと思って」と振り返りながら、自分や息子を支えてくれている周囲の関係者に感謝を伝えた。
物語にちなみ、どん底から這い上がったエピソードを話す場面では、2004年のマンション転落事故を「某マンションから落っこちてしまったことがあって。その瞬間がたぶん一番絶望的だったんですけど、それ以後、地味に復活していく」と回想。「その復活の過程にあった感情、空気感、目の色や光。自分としては二度と体験したくないんだけど、タンスの奥に突っ込んで忘れようとしていた感覚が、シンジをやるに当たって、とても役に立った。目の光を変えられるような役者。おぼろげながら、役者として新しいフェーズというか、そこまで(自分を)変えていけたら面白いと思えるきっかけになりましたね」と、本作での経験を顧みた。
「Sin Clock」は2月10日より東京・新宿ピカデリーほかで公開。
関連記事
窪塚洋介の映画作品
リンク
坂口涼太郎 @RyotaroSakaguTw
窪塚さんありがとうございます💐
窪塚さんの18年ぶりの主演作に携われて幸せです。
#SinClock #窪塚洋介 #牧賢治
@SinClock_movie
https://t.co/VfgghT9WLF