映画「
実話をベースにした本作の舞台は、年間約6万件(推定)の誘拐事件が起きるメキシコ。さらわれた娘を奪還すべく、平凡なシングルマザーのシエロが命懸けの闘争に挑むさまが描かれる。
ルーマニア生まれでベルギーを拠点に活動するミハイは、本作で劇映画の監督デビューを飾った。この物語を映画にするに至った大きなきっかけとして、主人公のモデルにあたる女性との出会いがあったそう。ミハイは「彼女が私に最初に言ったことの1つが『毎朝起きるたびに、拳銃で自殺するか、人を撃ちたい』というものだった。この人は主婦なのよ。この人がこんなふうに話すには一体どんなことを経験したの? このことが私に『母の聖戦』の物語を伝えなくてはと決心させた」と語る。
なお本作は当初ドキュメンタリーを想定していたが、安全面に配慮しながら説得力のある作品を作るため、フィクションに変更された。ミハイは「この物語とセンシティブな情報の特性上、観察する形式のドキュメンタリーを撮るのは極めて難しかった。フィクションにすることで、私たちが言いたいことを正確に言う自由が得られると考えた」と経緯を明かした。
「母の聖戦」は、1月20日より東京・ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国でロードショー。
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メキシコマフィアの誘拐ビジネスから娘を1人で取り返す主婦の戦いを真正面から描いた『母の聖戦』、これ一昨年の東京国際映画祭で見たんですがめちゃくちゃ凄いです。当事者に報復の危険があるのでフィクション形式ですが、おすすめ! https://t.co/i3StG9WFAX