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本作は、瀬戸内海の島を舞台に、災害で家族を失った漁師・憲二が人生に迷う元教師・凛子と出会う物語。東出が憲二、三浦が凛子、浅田が島民行きつけの居酒屋の明るい女将を演じた。
2018年に発生した西日本豪雨、それに伴う土砂災害がテーマとなっている本作。撮影は広島の呉市や江田島市などでのオールロケーションにて行われた。先行上映中の広島でも舞台挨拶に立った宮川は「実際に被害を受けて胸まで土砂に埋まった方、災害で大切な方を亡くした方。いろんな方と上映後にお話しする機会がありました」と述懐。自身も広島出身で現在も同地で暮らしており「東日本大震災の起こった直後には、いろんな映画が生まれた。西日本豪雨から今年で4年経つんですが、映画はほとんど作られてない。その日も広島にいました。そういった人間だからこそ描ける物語があると思って制作を決めました」と話した。
憲二は言葉は少ないながら、心の葛藤を表現する役。東出は撮影が始まる前から現地に入ったそうで「監督と脚本の話をしたり、被災した方や漁師さんにお話を伺ったり。いろんな人たちの力を借りて、監督と一緒に憲二役作りを集中して進めました」と回想し、「もしかしたら被災された方の傷口に塩を塗り込むぐらいのつらい思いを追体験させてしまう可能性があるのが映画。ただ、僕らも精一杯の覚悟で作りました」と吐露する。また、広島での舞台挨拶を振り返り「観客の方から『思い出していっぱい泣いたけど、撮ってくださってありがとう』と声をかけていただいた。今、胸を張ってここに立っていられます」と明かした。
瀬戸内海に大小の島々が並ぶ様子を形容した「多島美(たとうび)」の情景が映される本作。東出は「監督もスタッフも広島の方々。広島のいいところ、瀬戸内海の多島美のいいところをいっぱい知っている人たちが映す画だった。視覚的に鮮やかできれい。現地に行って台本のよさを実感して、解釈もより一層深まりました」と述べ、浅田も「スタッフのチームワークがすごくよかった。みんな広島の方で、団結していいものを作っている感覚でした」と振り返った。
三浦は本作の魅力を「映画全体の変化が繊細。ささやかな人の心の変化を描いた作品」と紹介。広島がロケ地となる作品に出演するのは3回目だそうで「行くたびに場所の力を感じていて。凛子は島の空気を吸って、そこの人たちと触れ合って少しずつ変化していく。台本を読んだときは繊細な変化を演じるのは難しいと感じていたんですが、実際に行ってみると、この場所なら起こり得るだろうなと思えた。本当に場所と人の力を感じる空気の中で撮影させていただけました」と語った。
「とべない風船」は広島・八丁座ほか県内5館で先行公開中。1月6日から東京・新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺、MOVIX昭島ほか全国で順次上映される。
東出昌大の映画作品
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Completion screening event of new movie "Tobenai fuusen" at Euro Live on 5 Dec 2022 - Higashide Masahiro, Miura Touko & Asada Miyoko; showing from 6 Jan 2023
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