スタイリスト・TEPPEIのディレクションによる40ルック150枚以上のファッションシューティングや、劇作家・
伊藤は「LIKEA」について「2020年の個展が終わったあとに、PARCOさんと次は本にしたいという話をしていました。テーマがしっかり浮かんだのが1年前です」と振り返る。続けて「同世代のクリエイターに会う機会が多かったので、そういう人たちと衝動的に何か作りたいと思っていた。最初は簡易的な雑誌を作ろうとしていたんですけど、制作する過程で『10年の集大成になりそうだな』と思いました」と笑顔を見せた。
彼女は「本のカテゴライズとしてどこに置けばいいのか不親切なものにしたかった。過去の展示で行ってきた自分の物作りの方法が書籍になるといいなと思い、自分が舞台作りをして、コラボした方に自由に何かをしてもらう場にしたかったんです」とこだわりを明かす。「LIKEA」というタイトルについては「造語なんですけど“like a”から取っています。ただ“好き”という距離感ではなく、“~のような”とあいまいではっきりしづらい言葉の表現がよかった」と説明した。
撮影で思い出に残っていることを尋ねられた伊藤は、表紙にも使用されたファッションシューティングの撮影を挙げる。「オフィス全体を貸し切ってフォトスポットを4つ作り、メイクや着替えの場所も同じ場所にして。2日間スタイリストさんに即興でルックをお願いして、その様子をドキュメンタリーのように撮り続けました」と楽しそうに述懐した。
伊藤が「PARCOさんとご一緒させていただいた個展は3回目で1つ締めというか。本を作るのは大変だから、もう作りたくない!(笑) それくらいやりきりました」と述べると、記者から今後の創作活動の予定について質問が。「(予定は)ないです(笑)。毎回できるものではないなあと思いながらやっています」と答えた。
展覧会については「最初は書籍だけを作るつもりでした。展覧会をするんだったら、ただ書籍の中身を展示するのではつまらない。立体物をメインに、体験型の展覧会にしようと今準備中です」と伝える。最後にファンへ「自分がやりたいことをファンの方がくみ取って見守ってくださるから、今回もあきらめずに伝えたいことを発信しようと思えました」とメッセージを送り、「書籍の最後のほうに“古い記憶の中で一番好きだったものは何ですか?”という質問がある。この本を手に取った方にとって、それを思い出すきっかけになればいいなと思います」と呼びかけた。
書籍「LIKEA」は「MARIKA ITO LIKE A EXHIBITION LIKEA」会場で12月2日から先行販売。12月20日に発売される。
ルートヴィヒ白鳥王 @lohengrin_lud
【イベントレポート】伊藤万理華がクリエイターと創作、書籍「LIKEA」は10年の集大成「やりきりました」
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