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佐藤正午の小説をもとにした本作は、不慮の事故で妻と娘を同時に失った男性・小山内堅が主人公のラブストーリー。大泉が堅役、目黒が大学生・三角哲彦役で出演した。早稲田松竹がある高田馬場は大規模なセットやCGを使って、年代をさかのぼって劇中で再現されている。
有村架純演じる正木瑠璃と三角が早稲田松竹で映画を観るシーンに触れた廣木は、「観ている作品は小津安二郎の『東京暮色』です。『私はいらない子だったのね』というようなセリフを瑠璃にぶつけたかった」とコメント。大泉は「監督からは高田馬場の再現度がすごい!とは言われてはいるんですが、僕は北海道出身なので今も昔も高田馬場は知らない(笑)」と言いつつ、早稲田松竹がミニシアターであることに掛けて「札幌のシアターキノでローカル劇団のチラシをもらって、(所属事務所の会長である)鈴井貴之さんがやっていた舞台を観に行ったんですよ」とエピソードを披露する。続く目黒が「僕は弟とおばあちゃんと、リュックにおにぎりを詰めて映画を観に行ってました」と話すと、大泉は「おにぎりを!? いつ食べるの?」と大きく反応。目黒から「電車を降りたときとかですかね?」「僕はおばあちゃん子なので、一緒によく観に行きました」と優しく返されると、「おばあちゃんだから、どこかお店に食べに入るより(手元に)おにぎりがあったほうが安心なんでしょうね!」と納得した様子を見せた。
イベントには、スペシャルゲストとしてサプライズで現れたキャスト2人。大泉は「舞台挨拶あるあるなんですが、すごくジーンとくる系の映画だと、上映後に舞台に出てもあんまり盛り上がらないんですよね。上映前だとお客さんも『ウワーッ!』となるんですが」とぼやき始める。スタッフからは客席横の通路をゆっくり歩くよう指示されたと明かしつつ、「途中からみんな目黒蓮のほうを見ていて、下手したら誰も俺を見てないんです」「感動系の映画のあとに(ワーッとは盛り上がるようには)すぐは変われない」と大泉節を炸裂させて会場の笑いを誘う。目黒が「でも皆さん映画に浸ってくれたんだなって」とほほえむも、大泉は目黒へのやっかみジョークを続行。目黒から「ぼやきが止まらないですね」とツッコミを受けていた。
撮影について話が及ぶと、大泉は「小山内の気持ちは男のほうがわかるでしょうね。僕ぐらいの年齢のお父さんが観たらたまらないんじゃないかな。事務所スタッフからも『やばかったっす! 嗚咽でした』とメールが来ました」と述べる。それを聞いた目黒が「小山内夫婦ののろけや、相手の好きな部分を言葉にし合うのは憧れます」と話すと、大泉はまたもや「夫婦にまだ夢を持ってるから。こういう夫婦もいるでしょうけど、少数派でしょうね」と毒舌。負けずに目黒が「でも僕はそういうふうになりたいです」と話すと、大泉は「今のは株を上げにいったね!」と声を張り上げて笑いを誘った。
また目黒は「三角を演じて、“また会える”ということは当たり前じゃないなと改めて思わされました。だから気持ちはきちんと言葉にしたほうがいいと常に考えています。メンバーに対してもそうですね」「三角は瑠璃さんにいろんな感情を教わって、それが彼の人生に影響したと思う」とコメント。廣木は「(大泉と目黒)2人のシーンも自然に泣けちゃうくらい、いい場面だと思いましたよ」と振り返った。
大泉は「観終わったあとにみんなと語りたくなる映画だと思います。自分の解釈を話したくなるような作品。家族がいる人も、好きな人がいる人も楽しめるでしょう。“めめ”のかわいらしいところも詰まりまくっている映画です」と目黒ファンへアピールして、イベントの幕を閉じた。
「月の満ち欠け」は12月2日より全国でロードショー。
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大泉洋と目黒蓮が「月の満ち欠け」イベントで早稲田松竹へ、映画館トークで過去振り返る https://t.co/5DjqqGEPTE