磯村勇斗が写真集で“共闘”したレスリー・キーを絶賛「愛がお互いの中にあった」

磯村勇斗の写真集「PASSAGE」発売記念イベントが11月6日に東京都内で開催され、磯村勇斗とフォトグラファーのレスリー・キーが登場した。

5年の間に何度もセッションを繰り返したという磯村とキー。今回シンガポールから駆け付けたキーは、磯村の魅力を「すごく純粋なところと力強いところが、5年前に初めて会ったときから今までずっとずっと変わらないことが素晴らしいと思う。初めて撮影をしたときに『5年間掛けて撮影して写真集にしたい』とすぐに思って、そう言ったのは人生で初めてです。本当に久しぶりにすごい俳優さんに出会ったなと思っています」と述懐する。5年掛けて写真集を作るという計画に関しては「勇斗からすぐにOKが来たこともそうだけど、事務所の方々もこのアイデアに乗ってくれたことにすごく感謝します。1人の勇斗ファンとして、友人として、そして勇斗をずっと撮り続ける写真家として、彼の30歳の記念の写真集として残したいと思っていたので、無事に（写真集を）発表できてよかった」と話し、胸を撫で下ろした。

対する磯村も「お会いする前からレスリーさんのことを知っていて、写真が好きだったので、『自分を撮っていただいただけるんですか？ いいんですか？』と。『この5年が楽しみ、5年がんばって生きよう』と思いましたし、いいものを一緒にセッションして作っていきたいなという気持ちがすごく強かったですね」とオファーに喜んだ様子。またキーのすごさを「撮られる側の奥にある、眠っているエネルギーを引き出してくださるんですよね。自分の知らない面を切り取ってくれる。あとはとにかくセッションしていて楽しいです。いつも闘っているんですけど、愛がお互いの中にあって。彼の愛情深いところがとても魅力です」と述べる。

印象に残っている撮影を尋ねられると、磯村は「寒い時期の、洞窟の中での撮影です。風がすごく通るので、お腹に風が当たって大変だった」「その日は1日とても刺激的でした。疲れなかったですね、ずっと覚醒していました」と答えた。キーが切り取った自身の姿については「自分で見て『惚れるな』とかは言えないんですけど、やっぱり艶感という部分が自分にもあるのかなというか、それをレスリーさんに魅力的に撮っていただけました。いい写真に仕上がっているんじゃないかなと思いますね」とはにかむ。

撮影した10万枚の中から厳選された約200枚の写真を収録した「PASSAGE」。キーは表情豊かな磯村の写真が一面に載っているページを開いて「このシリーズはとても好きだなと思って。勇斗の魅力がみんな完璧にいろいろ見えると思います。簡単に見えるんですけど、なかなか難しい。やっぱり俳優は表情と表現が大事じゃないですか」とその表現力を絶賛。一方磯村は「レスリーさんは特別で、ここまで心を開いてセッションできる方ってなかなかいないんですよね。こういう場（会見）で写真を撮られるのも苦手で。でも（キーは）フォトグラファーだけどどこか監督みたいなところがあって、どちらかというと映画を撮っているような気分です。だから自由に表現できるんだろうなと思います」と信頼を垣間見せた。

撮影はキーから指示されたポージングを1度試して、そこから崩していくというスタイルで進めたそう。キーは「勇斗は指がとてもきれい。だからアップで撮るときに手を使うと魅力が増す」と褒め、表紙の写真に関しても「表情もそうだけど、手がきれいだから。優しさもあって強さもあって。私も勇斗もマネージャーも満場一致でこの写真に決まった。表情がポイント。パンク、ロック、美少年もできる、すべてがこの1枚に写っていると思った」と説明。また次回作の構想もあると言い、「この5年間はファッションを中心としたファッションフォトを意識して撮影してきました。彼が衣装を着たときにどんな化学反応が起こるのかを常に考えていた。そして今日、次の5年間について『10本の映画で、まるで磯村勇斗が10人の主人公を演じているかのような写真に挑戦してみない？』と彼に伝えました。『ファッションフォト』から次は『ムービーフォト』にしたいと思っています」と展望を明かした。

今作のタイトル「PASSAGE」に込めた思いを聞かれた磯村は、「一言でいうと通過点ですね。まだまだ僕自身変化していかなければいけない中での、ちょうど30歳の節目というところ。これから40歳に向けて俳優としてステップアップしていく中で、ちょうど30歳に出すというところを含めて『PASSAGE』という名前がとてもいい意味合いを持つんじゃないかなと」と述べる。そして「これから40歳に向けての10年間がとても楽しみなので、枠にとらわれず、もっとエネルギッシュにアグレッシブに枠線を超えていきたいです。怖がらず、安定を求めずにトライしていきたい」と力強く抱負を伝えてイベントを締めくくった。