吉沢亮「ブラックナイトパレード」は“クリぼっち”の味方、中川大志＆渡邊圭祐と登壇

「ブラックナイトパレード」の“クリスマス出発式”が本日11月1日に東京・九段会館で行われ、キャストの吉沢亮、中川大志、渡邊圭祐、監督を務めた福田雄一が登壇した。

「荒川アンダー ザ ブリッジ」「聖☆おにいさん」で知られる中村光の同名マンガを実写化した本作。冴えない男・日野三春が北極にある会社・サンタクロースハウスで悪い子に残念なプレゼントを届ける“ブラックサンタ”として働き始めるさまが描かれる。吉沢が三春を演じたほか、中川が“DQNのチャラ男”・田中皇帝（たなかかいざー）、渡邊がサンタクロースハウスの料理長を務める古平鉄平に扮した。

吉沢は2021年に主演した大河ドラマ「青天を衝け」を終えてから初めての映画主演となった。大河直後の主演作は世間的に注目も集めやすいため、吉沢は「わかんないですけど、間違えちゃったかもしれない」と冗談交じりに話して笑いを誘う。オファーを「福田さんの作品で初めての主演は純粋にうれしかったです。原作にはブラックなユーモアとミステリアスなどっしりした物語がある。これを福田さんがどう演出するのか想像がつかなくて、すごく楽しみでした。観たことない福田作品が生まれるのかも、というワクワクがありました」と振り返った。

続いて、冴えない三春を演じた感想を「暗くてどうしようもない感じが楽しくてしょうがなかった。今までの福田組は現場で“かまさなきゃ”という意識があったので事前にセリフの言い回しやアドリブを考えていたんですけど、今回は基本ツッコミ役。ただただ瞬発的に反応していく撮影でした」と吐露。しかし、福田が「そこまで我慢してたとは思えない。隙あらばボケてた」と指摘すると、吉沢も「皇帝を見てるとウズウズしてくるんですよ。『俺にもやらせてくれよ！』と。楽しくなって自分もふざけちゃいました」と笑みを浮かべた。

中川は「皇帝はものすごくぶっ飛んだキャラクター。原作ファンにも愛されていて、自分にできるのか？というプレッシャーは相当ありました」と述懐。出演が決まってから吉沢に挨拶を兼ねて個人的に連絡したそうで「『皇帝、超プレッシャーです』と相談したんですよ。そしたら『皇帝にすべてがかかってるから』と、さらにプレッシャーかけられた」と笑みをこぼす。吉沢は壇上でも「皇帝が面白くなかったら終わりだから」と重ねて笑いを誘った。

福田組に初参加を果たした渡邊は「鉄平は、その場の笑いに対して一切リアクションしない。現場ではしんどいものがあって、福田組には向いてないキャラクターでした……」と回想。吉沢は「みんながふざけてるから、鉄平がかわいそうで（笑）。顔を見てるだけで面白かった。キャラ紹介の映像でもコピーが“ただのイケメン”。絶対に笑っちゃいけないから、僕らがふざけてる横で、ちょっと体の向きを変えて耐えようとしてる鉄平が面白かった」と明かした。

中村のマンガを実写化するのは「聖☆おにいさん」に続いて2回目の福田は「先生のマンガはタブーにやたら軽いステップで踏み込んでいく。そのへんを強調できたらと思っています。子供が観てもいいのか？を考えたら、ちょっとわからない。観てほしいですけど（笑）」と素直に告白。「聖☆おにいさん」の現場ですでに「ブラックナイトパレード」の実写化を打診していたが、福田は忘れていたそうで「よく言うな、俺！ ちょっと反省してます。でも『聖☆おにいさん』を気に入っていただいて。今回も断られないという勝算はありました」とぶっちゃけた。

最後に、吉沢は「最高に笑える映画になっていると思います。そして骨太なストーリーで充実感も味わえる。家族で、カップルで、もちろん1人でも観ていただきたい。この映画は“クリぼっち”の味方ですから（笑）。ぜひクリスマスは映画館で」と呼びかけ、イベントを締めくくった。

「ブラックナイトパレード」は12月23日より全国ロードショー。