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本作では、自堕落な日々を過ごすフリーターの菅原裕一が、ささいなことをきっかけにさまざまな人間関係を断ち切っていく様子が描かれる。このたび第35回東京国際映画祭のガラ・セレクションにてワールドプレミア上映された。
同映画祭への参加が初めてだという藤ヶ谷は「チームでつらく苦しい撮影を乗り越えた作品なので、選んでいただけて光栄です」と喜び、撮影時のエピソードを聞かれると「初日から逃げたいなと思っていて、楽しい思い出はひとつもありません」と笑う。特に終盤のあるシーンには苦戦したそうで「リハーサルを含めると100回くらいやりました。監督に『日本語の辞書に載っていない“言葉”で振り返ってください』と言われて」と明かした。
藤ヶ谷はさらに「走ったし、濡れたし、自転車をめっちゃ漕ぎました。自分がどんどん痩せこけて、クマができていく様子が役とリンクしました」と懐かしむ。その言葉を受けて、三浦は「大変な思いをさせてしまったけど、その成果がお客様に届いていると思う。藤ヶ谷くんのがんばりが評価されてほしい」とねぎらった。
なお藤ヶ谷は撮影の終了後、半年ほどは役が抜け切らなかったといい「アイドル業に支障が出ましたね」「そのあとすぐライブがありましたが、菅原裕一が歌って踊っているみたいな気がして」とぽつり。三浦が「すみません(笑)」と思わず謝ると、藤ヶ谷は「どこまでだったら余白を残して仕事ができるのか、自分のキャパシティを知ることができました!」と感謝した。
最後に三浦は「僕の作品の中では、幅広い世代の方に観てもらえるエンタテインメントになりました。『2』ができたらうれしいな」と挨拶する。すると藤ヶ谷は「2……2!?」と首を傾げ、「ちょっと考える時間をいただいてもいいですか?」と苦笑。最後に「命を削りながらがんばった作品なのでたくさんの方に届いてほしい」と集まったファンに呼びかけ、イベントを締めくくった。
「そして僕は途方に暮れる」は、2023年1月13日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。
しぃ @fujigaya625
「アイドル業に支障が」藤ヶ谷太輔が命削った「そして僕は途方に暮れる」初上映
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