監督・
本作は30代半ばのマンガ家・深澤を主人公に、行き場を失った表現者の魂の漂流を描いた作品。8年間連載してきたマンガが完結を迎えた深澤は次回作のアイデアも浮かばず、担当編集からぞんざいに扱われ、敗北感の募る日々を送っていた。すれ違いが生じていた妻との関係は冷え切り、マンガ家としても切望されることのない現実。そんなある日、深澤は立ち寄った風俗店で猫のような目をした風俗嬢「ちふゆ」と出会う。そして、ただ「あなたはあなた」と言って静かに笑うちふゆに急速に惹かれていく。
原作はビッグコミックスペリオールで連載。2017年に単行本が小学館より刊行された。浅野作品の実写化は「ソラニン」「うみべの女の子」に続く3度目となる。10月28日に発売されるビッグコミックスペリオールには、浅野によるコメントと映画の場面写真が独占掲載。このたび浅野が描き下ろした、歓楽街に佇むちふゆのイラストが公開された。
深澤を演じた斎藤は「得体の知れない人間の業、感情に、生身の人間達が挑んだ記録なのかも知れません。竹中組の皆で『
斎藤工 コメント
私の中で「零落」は浅野作品の中でも特別な位置付けにある作品。
浅野いにおさん自身の根幹部分に最も近付けた様な気がするからだと思います。
浅野作品が何故こうまでも内臓に響くのか、その理由の様な“苦しみの原動力”が赤裸々に描かれている。
映画「零落」は、その得体の知れない人間の業、感情に、生身の人間達が挑んだ記録なのかも知れません。
竹中組の皆で「零落」に向かい、作り上げる中、深澤と言う概念は、全ての人の中に“心当たり”がある気もしました。
この感覚は竹中監督の「無能の人」を観た時に近いのかも知れません。
無条件で己の奥にあるモノを引っ張り出されると言うか。
映画館は未知の世界と出逢える夢の場所であると同時に、目を逸らし続けて来た現実と、自分自身と対峙する場所なのだと、試写を観て思いました。
これはあなたの物語なのかも知れません。
劇場で味わって頂けたら幸いです。
趣里 コメント
いにお先生の描く世界の中で、ちふゆとして生きられたこと、本当に嬉しく、光栄でした。ちふゆは今どこでなにをしているのか、撮影が終わった今でも想像してしまうほど、濃密で、素敵な時間でした。その一瞬一瞬が、悲しいけれど、美しく、自分以外の誰にもわかってもらえないことに寄り添ってくれている、そんな感覚になりました。素晴らしいキャスト、スタッフの皆様と紡いだ「零落」、参加することができてとても幸せでした。楽しみにしていただけたら嬉しいです。
MEGUMI コメント
若い時に描いた自分とは明らかな違い。
少しづつ堕ちていく感覚。
複雑すぎる日々。
大人の思春期に真っ直ぐ向き合った今作が、観た方の日々をそっと照らします様に。
竹中直人 コメント
とある日、本屋さんに立ち寄るとひとりの少女に出会った。
その少女はじっとこちらを見つめてる。その少女をそっと手に取った。
少女から目を逸らすと《零落》という文字が浮かび上がった。「れ・い・ら・く」その言葉が思わず口を衝いて出る。そして…原作がなんと【浅野いにお】! その文字に脳が震える!
一枚、一枚ゆっくりとページをめくってゆく…
どれくらいの時間が経ったのか最後のページを閉じた時、「…映画にしたい…!《零落》を絶対に映画にしたい!」と心が叫んでいた。
浅野いにおが描いた《零落》を絶対に映画にする! それだけの思いでぼくは一気に走り出した! うおー!!!
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Chiaki @ Dorama World ドラマワールド @doramaworld
Saito Takumi stars in new movie "Reiraku" directed by Takenaka Naoto; co-stars include Shuri & MEGUMI; to be shown in cinemas from 17 Mar 2023; based on manga by Asano Inio;
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