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本作は、ある日は時代劇で弓矢に射られ、ある日はヤクザの1人として路上で撃たれ、来る日も来る日も殺されるエキストラ役者・宮松を軸に展開する物語。
“エキストラ役者”という題材は、アイデア会議で出た関の案がもとになった。かつてNHKのドラマ部でエキストラ担当をしていた関は「エキストラの人は朝に江戸の町人になったかと思うと、衣装を変えて今度は侍としてロケに出る。そして斬られても起き上がって、また別の侍になって斬り合いに入っていくんです。その要素を切り取って映像として見せたら独特で面白いんじゃないかと、話したのが始まりです」「エキストラシーンと地の生活の部分をまったく同じトーンで撮ってつなげていくと、どっちが演技かわからない映像のサスペンスが生まれると思ったんです」と本企画が生まれた経緯を説明する。
3人は「エキストラとして存在感を消してくれるが、物語をぐいぐい引っ張ってくれる強さも持つ俳優」を主演に据えたいと望んでいたそう。平瀬は「この人しかいないというキャスティングで決まりました」と振り返り、「香川さんは現場で宮松について一緒に考えてくださった。縁側のシーンは、どんな表情や雰囲気になるのか私たちもわかっていなかったんですが、香川さんが考えてきた芝居を見せてくれて。その芝居にスタッフみんながぞっとして『これだ!』となりました」と撮影時の印象深い体験を明かす。その言葉を受けて佐藤は「この作品では1つひとつをみんなで考えながら作っていけた。僕たちにとっても貴重な時間でした」と感慨深げに続けた。
さらに香川の俳優としての魅力を、関は「とにかく顔の演技が豊か。たばこを吸うシーンの表情は顔全体が可動域のようでした。香川さんは、すごい技術によって映画の感情を表現している」と評する。佐藤はそれにうなずきながら「たばこを吸いながら振り返るシーンは一発OKだった。あの笑顔はどうやったらできるのか?と聞いたけれど、教えてくれませんでした」と笑った。
「宮松と山下」は11月18日に東京・新宿武蔵野館、シネクイント、シネスイッチ銀座ほか全国で公開。
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蜜蜂🐝 @xg_mor
参加させていただいて本当に楽しかったです。監督達のお話すっごく面白かった。才能はもちろんの事凄く良い人達だった。初日舞台挨拶は香川さんも来たら嬉しいなぁ🙏✨
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