活弁付き無声映画「I AM JAM」予告解禁、周防正行が称賛「映画上映に再びライブ性を」

活弁付き新作無声映画「I AM JAM ピザの惑星危機一髪！」の予告編とポスタービジュアルが解禁された。

辻凪子が監督・主演を務め、活動写真弁士の大森くみことタッグを組んだ本作は、ピザの惑星を舞台に物語が繰り広げられるサイレントSFファンタジー。YouTubeで公開された予告編には、辻が自ら演じた主人公ジャムが、全銀河系の崩壊を阻止すべく“4つのピザ”を求めて奔走する姿が収められている。

また「カツベン!」などで知られる映画監督・周防正行のコメントが到着。周防は「映画の初期スタイルに魅力を発見し、映画上映に再びライブ性を持ち込もうとする試みなのか。辻凪子の作風と相まって、『映画とは何か』と改めて考えることになるだろう」と称賛した。

なお11月19日には東京・新文芸坐で大森の実演による活弁と生演奏付きのプレミア上映が実施される。辻、大森、キャストの間寛平が登壇する予定だ。チケットは10月28日から販売となる。詳しくは新文芸坐の公式サイトで確認を。

「I AM JAM ピザの惑星危機一髪！」は11月25日より京都・京都みなみ会館で先行上映されたのち、12月3日から東京・ポレポレ東中野ほか全国で順次公開。

周防正行 コメント

まだ映画に音がなかった時代、上映時に音楽を演奏したり、生の声で説明を加えたりした。そう、かつて映画上映はライブだったのだ。やがて映画は音を持ち、カラー映像が当たり前となって、いつでも同じ状態で上映されるようになって久しいが、今度はフィルムからデジタルへの移行という、「映画」の定義が変わらざるをえない時代となった。そこに突如として出現したのが新作無声映画「I AM JAM ピザの惑星危機一髪！」だ。これは映画の初期スタイルに魅力を発見し、映画上映に再びライブ性を持ち込もうとする試みなのか。辻凪子の作風と相まって、「映画とは何か」と改めて考えることになるだろう。