アメリカの夢と現実映し出す「セールスマン」予告解禁、町山智浩らのコメント到着

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アメリカで聖書を売り歩くセールスマンたちに密着したドキュメンタリー映画「セールスマン」の予告編がYouTubeで公開された。

「セールスマン」

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「セールスマン」メインビジュアル

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左からデヴィッド・メイズルス、アルバート・メイズルス。

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1960年代末のアメリカで、ポール・ブレナンとその仲間たちは金色に輝く豪華版聖書を売り歩いていた。孤独な未亡人、移民、生活が逼迫している家庭など、彼らはさまざまな客に売り込みをする。ジョークを交えたおしゃべり、おだてたり強く出たりの駆け引き。カメラは、雪深いボストンから湿度の高いフロリダまで旅をする4人のセールスマンの姿を追い、アメリカの夢と幻滅を映し出す。ドキュメンタリー映画の潮流“ダイレクトシネマ”を牽引した兄弟アルバート・メイズルスデヴィッド・メイズルスが監督を務めた。

「セールスマン」

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映画評論家の町山智浩は「本作は、宗教と資本主義が絡み合う現代社会の縮図である」とコメント。映画作家の想田和弘は「映画史には欠かせない名作である。僕の『観察映画』も大きな影響を受けた」と述べている。

「セールスマン」は11月26日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次公開。同じくメイズルス兄弟が監督を務めた「グレイ・ガーデンズ」と同時上映される。

柴田元幸(翻訳家)コメント

「人間は歴史を作るが、思うようにではない」と昔の偉い思想家は言ったわけだが、この映画を観ていると、「人間は物語を生きるが、思うようにではない」と言いたくなる。その切実さ、その悲哀。

町山智浩(映画評論家)コメント

「買わないと地獄に落ちる」とほのめかして高価な聖書を貧しい労働者に売りつけるセールスマンたちに密着し、彼らの惨めな詐欺生活を記録した本作は、宗教と資本主義が絡み合う現代社会の縮図である。

野中モモ(ライター・翻訳者)コメント

スーツの男たちと郊外家族の攻防戦。これまで観てきたアメリカの劇映画やドラマのさまざまな場面が脳裏に浮かんでは消えてゆく。あれもこれもきっとここに撮られている現実があったから生まれてきたものなんだ。

想田和弘(映画作家)コメント

映画史には欠かせない名作である。僕の「観察映画」も大きな影響を受けた。だけど日本では未公開。そのことを配給会社の東風の人たちに嘆いていたら、なんとノームと協力して配給権を買い付け、今度の劇場公開が実現。凄いことですよ。いまだに信じられない。嘆いてみるもんですね(笑)。

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(c)MAYSLES FILMS, INC

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ニックTN @ruka3083

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