ピエール・エテックス特集が全国で順次開催、6本の監督作が日本初の劇場公開

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映画監督、俳優、イラストレーター、道化師、音楽家など、フランスのマルチアーティストとして活躍したピエール・エテックスの特集上映が12月24日より東京のシアター・イメージフォーラムほか全国で順次開催される。

「ピエール・エテックス レトロスペクティブ」ポスタービジュアル

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「ヨーヨー」 1965 - CAPAC

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「大恋愛」 (c)1968 - CAPAC

「大恋愛」 (c)1968 - CAPAC[拡大]

ジャック・タチ監督作「ぼくの伯父さん」のポスターイラストを描いたことで知られるエテックス。監督としては1963年に「幸福な結婚記念日」でアカデミー賞の最優秀短編実写映画賞を受賞したのち、長編の制作に取りかかる。無声喜劇へのオマージュにあふれた作品群を世に送り出したが、その監督作は権利問題を理由に長らく映画館で上映されず、ソフト化もされてこなかった。しかし本人監修のもと2007年に「ヨーヨー」、2010年に「大恋愛」がデジタル修復。カンヌ国際映画祭クラシック部門で披露され好評を博し、世界各国でエテックスの再評価が進んだ。

「恋する男」 (c)1962 - CAPAC

「恋する男」 (c)1962 - CAPAC[拡大]

同じく2010年に、映画監督のジャン=リュック・ゴダール、レオス・カラックス、ミシェル・ゴンドリー、デヴィッド・リンチといった映画人も含む5万人以上の署名活動により上映権が復活。このたびの特集「ピエール・エテックス レトロスペクティブ」では、計7作品が全4プログラムにて上映される。初長編の「恋する男」を除く6作品が、日本で初めての劇場公開となる。

「健康でさえあれば」 (c)1973 - CAPAC - Les Films de la Colombe

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「幸福な結婚記念日」 (c)1961 - CAPAC

「幸福な結婚記念日」 (c)1961 - CAPAC[拡大]

長編は天文学の研究に没頭する不器用な三十男を描いた「恋する男」のほか、フランソワ・トリュフォーが絶賛し、ゴダールがその年のベストテンに選出した代表作「ヨーヨー」、不条理に満ちた4編からなるオムニバスコメディ「健康でさえあれば」、中年男性の恋と妄想を夢幻的に描くロマンス喜劇「大恋愛」が並んだ。短編はルイス・ブニュエル作品の脚本家として知られるジャン=クロード・カリエールと共同監督を務めた「破局」「幸福な結婚記念日」、田舎でソロキャンプをする青年がいつの間にか強制収容所(キャンプ)に行ってしまう「絶好調」が上映される。

現在、予告編がYouTubeで公開中。作家・クリエイターのいとうせいこうは「ジャック・タチを愛し、おかげでゴダールやカラックスやデヴィッド・リンチに愛される。そんな運命ありかよ、ピエール・エテックス! 作品は確かにタチ・タッチを引き継ぎながらも、タチの冷たい狂気からは逃れていて、その『モテ』感にほっこり」とコメントを寄せた。

ピエール・エテックス レトロスペクティブ

2022年12月24日(土)~ 東京都 シアター・イメージフォーラムほか
<上映作品>
「恋する男」
「ヨーヨー」
「健康でさえあれば」
「大恋愛」
「破局」
「幸福な結婚記念日」
「絶好調」

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すー @su_sua_su

見る手段がなかなかないと思っていたピエール・エテックスも! https://t.co/YGhNiB9sJK

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